13.実践編_ゴールを見誤る①

2020年10月 4日 (日)

13-6)まとめ

◆当時を振り返って

一言で表せば、完全に自分の歌声に酔っていた時期で、男性でありながら女性の音域をカバーできている自負を持っていました。もちろん、振り返れば最悪の思い込みであり、以前にも記事にしている通り、録音した声を聴いて愕然とします。低域が育っていないミックスボイスでは、全体的に地に足がついていないようなフワフワした感じの声になり、聞いていて気持ちの良いものではありません。結局、ミックスボイスでは低域を歌うことが難しく、今もなお完全に克服しているとは言えない状態ですが、加齢と戦いながら何とか前進している状態です。

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2020年9月27日 (日)

13-5)ベストポジションが見える

◆2018年01月某日

週単位で調子が上下するような時期でした。地声で歌っていた頃、高音が出せない時に息苦しさを感じることがありました。これは喉が上がることで気道が塞がれてしまうからではなく、息が続かず息切れするためです。ミックスボイスで歌っている時も時々、このような現象が起き、今までの好調さが嘘のように不調になることがあります。今までの記事を読んで頂ければこれがリセットされた状態で、しばらく不調が続くことになります。特に不調に陥った時は、高音よりも低音が出せなくなります。
一方、好調な面では、少ないパワーで声が出せるようになり、声が口内のどこかに当たる感じが顕著で「もしかしてこれがベストポジション?」と思わせるような出来栄えでした。ですが、これは誤りであり、その後もこのポジションはどんどん変化して行きます。

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前回の図解もあわせて見て頂きたいのですが、現時点(2020年9月)では地声とミックスボイスは重なっているイメージで、地声の高音はBの部分、ミックスボイスの低音はAの部分を使っています。不思議なのは、前者は後者へ、後者は前者の領域に入り込んでいる感覚です。あくまでも想像ですが、AとBが鍛えられると本当の意味でのミックボイスが完成(貫通)するような気がしています。従って、本来ベストポジションなどなく、鍛えられていなかった未開の部分が鍛えられることが答えだと思っています。

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2020年8月31日 (月)

13-4)ミックスボイスは中間音?

◆2018年01月某日

やや喉に不調があり、しばらく自転車でのトレーニングを控えていた時期でした。発言には注意しなければなりませんが、喉に不調が現れた時は、その後、かなり良い変化をもたらすことが多い気がします。点数や音程面では低レベルだったものの、高域が極めて楽に出せるようになり、力みも大幅に減少しました。もちろん全ての曲を歌いこなせてはいませんでしたが、高音が出せることにすっかり気を良くしてしまったことで、ますますゴールを見誤る結果となりました。

さて、You Tubeで地声と裏声を行ったり来たりさせ、地声と裏声の中間がミックスボイスであるかのような動画を見掛けることがあります。私も当初、そう考えていましたがトレーニングを重ねて行くと、徐々に裏声が出せなくなり、ついには裏声の領域が消失しました。私の場合、裏声がミックスボイスに置き換わりながら成長を続けて来たので当たり前と言えば当たり前の現象です。現在、ようやくその領域が戻りつつあるものの、地声で歌っていた時の裏声とは全く違うものです。

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ただ、最終的に行き着くのは地声と裏声の中間だと思っています。裏声がミックスボイスに置き換わり、トレーニングを重ねることで地声に近いミックスボイスに変化し、それにより完全ではありませんが裏声が戻ってくると考えています。何度も書いていますが、ミックスボイスで重要なのは高域よりも低域を出せることにあり、低域がスム-スに出せるようになると、裏声との領域の曖昧さが解消されると考えています。

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2020年7月 9日 (木)

13-3)偽物の安定感

◆2018年01月某日

10-5)好調と不調の繰り返し」で書いたように、トレーニングの過程で好調と不調を繰り返しながら成長して行きます。この頃、丁度、好調期に入り、高音が比較的楽に出るようになったため「そろそろゴールが近いかも?」と考えていました。課題の低音は改善どころか悪化傾向にあり、点数や音程の面ではかなり低レベルでしたが、歌い切れるスッキリ感が増し、トータルとしては安定していました。ただ、振返れば「偽りの安定感」から誤った自信を持ってしまったことで、ゴールを3月と見誤ってしまう結果となりました。前述したように歌唱の質自体は良くなかったものの、今までとは次元の違う声の出方に完全に酔っていた時期でした。

当時の歌唱は裏声70%、地声30%(正確には地声の発声)ほどのバランスでした。裏声は高域に強いのは間違いないのですが、これは曲調や歌詞に大きな影響を受けます。スローな曲調は得意としますが、瞬時に最高音に到達させなければならないような曲調は苦手です。加えて、力みが減ったとは言え、まだまだ首周りに相当ムダな力を加えており、喉仏の下部が「ボコッ」と凹むくらいでした。今現在(2020年7月)は、力みたくても力めない構造になっており、 ほぼ声帯のコントロールに集中できています。

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2020年6月11日 (木)

13-2)活性化が極まる

◆2017年12月某日

何度か記事にしていますが、歌い始めてからしばらくすると喉の調子が格段と良くなる現象「活性化」が顕著に出始めた時期でした。曲順は決まっていましたので約15曲程度歌うと活性化が始まることが多く、声に張りが生まれ、通りがよくなります。15曲歌ったから活性化すると言うより、タイプの異なる曲を歌うことで、喉や関係する部位が刺激された結果だと考えています。もちろん、活性化が遅くなることもあり、それこそ30曲近く歌ってからそれが始まることも少なくありません。
当時の感覚としては、歌唱に必要な部位がほぐれてくることで、柔軟性が生まれ、それに伴い力みが減少するものだと考えていました。現在(2020年6月)、活性化は顕著に発生せず、記録では2020年1月頃から徐々に消え始めました。活性化が消えたのは、すでに記事にしている通り、顎の筋肉が鍛えられ、喉が上がらなくなったために、言わば歌い始めから活性化しているような状態です。

よく歌う前に「脱力する」とか「リラックスする」とか言われますが、これはこれでバカに出来ません。「そんなので上手く歌えるの?」と疑う方も多いと思いますが歌う前に肩や首回りを揉んだり、舌を出し入れして喉をほぐしたりすれば、歌唱力は格段と上がります。現在、活性化が不要なレベルまでトレーニングが進んでいますが、それでも脱力は必要です。

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2020年5月19日 (火)

13-1)顎の力は重りの役目

◆2017年12月某日

ゴールを2018年3月頃と定め、トレーニングに励んでいる時期でした。ゴールを定めることにしたのは、それなりに実力が伴ってきたと判断したからです。しかしこれが大きな間違いであったことに数か月後に気付くことになります。

さて、「13-5)絞めるのでなく抑え込む」 で記事にした通り、歌唱において顎の役目は重要です。当初、喉を上がらなくするには、上がる力を抑え込む力が必要と考え、それをトレーニングによって鍛えるものだと考えていました。この考えは決して間違いではなく、トレーニングの過程では、喉や首回りを力ませ抑え込んでいました。ただ、そうすることによって鍛えられるのは、結果的に顎の付け根の筋肉です。

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その筋肉が鍛えられると、顎自体が喉を抑え込む「重り」の役目となり、喉を上げようにも上がらない構造になります。この時、顎は脱力しており、ほぼ力みは発生していません。また、高域を出すために多少力みを加えたとしても、顎が喉の上りを抑え込むだけではなく、同時に喉を下げるような力が働きます。何とも不思議な表現ですがそんな感覚です。だからこそ、“喉が上がらない構造”になっているわけです。
別の表現をすれば、喉を上げようとする力と押し戻そうとする力が同時に働いて打ち消し合い、脱力しているように感じます。繰り返しますが、これらを実現するのが、トレーニングによって鍛えられる顎の付け根の筋肉です。実際、手で触ってみると異様に盛り上がっているのが分かります。喉が上がらなくなると、ムダなエネルギーを使わずに済むため、歌唱が飛躍的に改善します。

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