04.実践編_ミックスボイスの領域

2017年2月12日 (日)

4-6)まとめ

◆当時を振り返って

上達はまさに一進一退で、声質のバランスに苦労していました。尚、トレーニング方法は相変わらず歌うだけで、発声練習や特定の声を出したりするようなことはしていません(この方法を推奨するわけではありません)
ZARDの曲は音域が広く、女性の音域をフルに使った曲、低域が多い曲、サビの高域が長く続く曲など、それぞれの曲には良い意味でトレーニング要素が含まれており、あえてこのような曲を幅広く歌うことで多面的に喉を鍛えました。当時はミックスボイスの領域に足を踏み入れたばかりで、特に高低差が大きい曲の音程はかなり不安定でしたが、それを恐れて歌いやすい曲を選んでしまうとトレーニングにはなりません。

当時のミックスボイスは俗に言われている「頭上に抜ける感じ」でしたが、2017年2月現在では「普通にしゃべる感じ」です。ただ「しゃべる感じ」とは言え、地声がミックスボイス(女声)になったわけではなく、今でも意識的にミックスボイスに切り替えています。ややこしい話になりますが、男性としての本来の地声と、女性としての地声をミックスボイスで代用し、出すことができています。

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2017年2月 6日 (月)

4-5)高域と低域のバランス②

◆2016年7月某日

少しややこしい話になります。これまでの経緯として、裏声からミックスボイスの領域に入り、高音域から低音域へ声の質を変えるトレーニングを続けていました。当時、ミックスボイスは一定の範囲を持つ発声、つまり高音は裏声の近く、低音は地声の近くの領域を使うものだと考えていました。ところが今現在の状況(2017年2月)の状況から考えると、ミックスボイスは点であり、あるベストポイントが存在します。
確かに、裏声に近い領域でもミックスボイスは出せますが、これまでの記事で分かるように出るのはか細い芯のない声です。これを克服するために、声が出る位置を下げる・・・と記事を書きましたが、これはあくまでもイメージです。
実は、声の出る位置が下がってきたように感じるのは、地声の成分が混じるような発声(呼吸、言わば腹式呼吸と呼ばれるもの)が加わるからです。声の出る位置が下がったから、低音が出始めたのではなく、極端に言えば裏声の発声で地声が出せるようになったため、低音が出始めたのです。

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まとめるとミックスボイスには、あるベストポイントが存在しそのポイントは単に声の出る位置(喉の位置)を指すのではなく、裏声の発声と地声の発声がベストなバランスで混じり合ったポイントです。そのポイントは物理的な位置というよりは、空間のような感じです。そのベストポイントが見つかると、それを中心に高音、低音を出すことができます。裏声からミックスボイスの領域に入った頃はバランスが裏声側に偏っていたため、高音はだせても低音は出せませんでした。

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2017年1月24日 (火)

4-4)高域と低域のバランス①

◆2016年7月某日

裏声ベースの声に明らかに変化が出始めました。ごくわずかですが地声成分が混じり始め、いわばパワフルな女声が出せるようになりました。地声と言っても男声が混じり始めたのではなく、喉の奥から声が出る感じです。ただ、同時にあることに気付きました。話を少し過去に戻すと、裏声が安定し始めた頃、「Forever you」を歌うと最高音hiD(レ)はスムースに出せていました。この曲のhiD(レ)は裏声のような発声(「ずっと・・・Forever you」の「For」がhiD(レ))であり、裏声ベースの声しか出せなかったことが逆に良い結果に結びついていました。
ところがそれから、1~2ヵ月経過すると、トレーニングの成果で、声の出る位置を喉に向かって下げることに成功した一方で、高音が出難くなってきたこと気付きました。少し言葉では伝え難い面がありますので、図解すると次のようになります。

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現時点では課題である「裏声で低音」を実現しようとすると、hiD(レ)をキープしたまま音域が広がって行くのではなく、音域全体が低域に向かってシフトして行きます。つまり、高域と低域には相反する関係があり、低域が出始めると同時に高域が出難くなりました。

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2017年1月15日 (日)

4-3)独特な上達の変化

◆2016年7月某日

基本的に、ひとりカラオケではキー上げオク下で歌っていましたが、自転車でのトレーニングの成果を確認するために、数曲、裏声ベースで歌っていました。ZARDの「Forever you」の曲調が裏声ベースの声質に合うため、この曲を練習曲のメインにしていました。原曲キーはmid1G(ソ)~hiD(レ)で、音域が広いわりには激しいアップダウンはなく、全体的にキーは高いですが、逆に歌いやすい曲です。
ところで話は変わりますが、約1年間のトレーニングを振り返ると、「成果の出方」が次のようなパターンになっていました。もちろん、すべての人がそうなるわけではありませんが、ひとつの参考にして下さい。

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①長いスパンで見ると、非常に緩やかなペースで上達している
② ①を拡大すると、一進一退を繰り返しながら上達している
③さらに②を拡大すると、上達する時は、急激に上達している

また、ZARDの「悲しいほど貴方が好き」は前述した「Forever you」と同じmid1G(ソ)~hiD(レ)です。だからと言って、「Forever you」で最高音hiD(レ)が出せたからと言って、「悲しいほど貴方が好き」でhiD(レ)が出せるとは限りません。実力が伴っていない時は、曲によって出せるキーが変わりますので、「hiD(レ)が出せたら目標達成」ということはなく、特に男性が女性曲を原曲キーで歌う場合、ここからがスタートと言っても過言ではありません。従って、ぬか喜びしないように注意する一方、諦めないことも大切です。非常に緩やかですが、上図のように成果は出ます。

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2017年1月 5日 (木)

4-2)ミックスボイスの感覚

◆2016年6月某日

高音の裏声感、低音の芯のなさはかなり残っているものの全体的に声が安定し始め、裏声ベースの声でも何とか歌として成立するまでに上達しました。よりミックスボイス感が増したとも言え、地声でも裏声でもない独特の発声を実感し始めた時期でもありました。ミックスボイスの感覚は、言葉では伝え難いのですが、疑似体験して頂くなら次のような感じになります。

①ロウソクの火を吹き消すイメージで「フー」と息を吐き出す。
②「フー」と息を吐き出している最中に、軽く息を止める。
③さらに②の状態で、お腹からではなく、喉から声を出すイメージで「イー」と声を出す。
④上手く行けば、うめき声や奇声のようなものが出る。  ※どんな声でもいいので、出せることが大切

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②の状態では、声こそ出ていませんが、ミックスボイスの発声と似ています。また、③の状態では、少し力まないと声が出ませんが、お腹からではなく、息を止めた辺りから出すようにして下さい。ただ、残念ながら成功したとしても、ごく一部の高域をごまかす程度にしか使えません。ミックスボイスを使いこなすには、相当のトレーニングが必要です。

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2016年12月24日 (土)

4-1)声の出る位置を下げる目的

◆2016年6月某日

裏声の発声の状態で、声の出る位置を意識的に下げると声の質が変わります・・・が、トレーニングなくして、そう簡単には実現出来ません。声の出る位置を下げると、苦しさはないものの、「相当踏ん張らないと声が出ない」状態になります。つまり、声の出る位置を下げた分だけ、それをカバーするために、慣れないうちは喉の周辺に力みが必要になります。
一方、地声はMy Little Loverさんの「Hello,Again~昔からある場所~」を+4キー上げオク下でギリギリ歌い切れるくらいまでになりました。原曲キーがmid1G(ソ)~hiD(レ)なので、最高音はmid2G♭(ソ♭)になり、男性の地声の限界にまで近づいてきました。

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また、繰り返しになりますが、声の出る位置を下げるのは、裏声に地声のような「張りと太さ」を加えるためです。ここで大切なのは単に下げるのではなく、裏声の発声をキープしながら下げることにあります。従って、裏声と同じ音の高さをキープしながら、声の質だけを変えることが目的です。もちろん「地声を出す位置を上げて行く」ことでも、トレーニング可能です。でも、この場合は高い声が出る感覚が分からない状態(=ゴールが見えない)でトレーニングを続けることになります。これに対して裏声は、一旦、「高音を出せる」いうゴールに辿り着いており、その感覚を知っていることに大きな違いがあります。

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