01.基礎知識編

2016年9月30日 (金)

1-6)「キー」調整について

男性が女性曲を歌うテクニックのひとつに、「キー上げオク下」があります。これは、原曲キーからいくつかキーを上げて、その状態でオク下で歌います。具体的に説明すると、ZARDの「Oh my love」の原曲キーは、mid1F(ファ)~hiD♭(レ♭)ですが、これをキー調整で例えば+4にすると音域は、mid2A(ラ)~hiF(ファ)になります。これをオク下で歌うと、mid1A(ラ)~mid2F(ファ)の音域で声が発せられることになります。

Photo_2

この場合、ほぼ男性の音域になっていますので、これで歌えるかどうかは男性の実力次第ですが、少なくとも「盛り上がらない」「スッキリしない感」はかなり改善されます。これが、「キー上げオク下」のテクニックです。女性の音域の最高音がhiD(レ)とすれば、キー調整で+4~5し、オク下で歌えば、男性の最高音に近づきます。つまり、キー調整をすることで、オク下であっても男性曲並みにパワフルに歌うことができます。

もちろん、原曲キーから-8にすれば、同じ音域になりますが、キー調整は無限に動かせるわけではなく、一例では±7までしか調整できません。そのため、キーを上げてオク下で歌うことで同じ効果を出しています。つまり、キーを下げてそのまま歌うこととキーを上げてオク下で歌うことは、結果的には同じです。

 例:hiD(レ)の音を、-7してmid2G(ソ)で歌うことと+5してhiG(ソ)にしてオク下で歌うことは同じ

原曲キーに比べてキー下げは曲が低く、キー上げは曲が高くなりますので、どちらも曲の雰囲気が変わります。好みもありますが、私は「キー上げオク下」で歌っていました。ZARDの曲はhiC(ド)~hiD(レ)に最高音がある場合が多いので、+4してオク下で歌えば、mid2E(ミ)~mid2G♭(ソ♭)が最高音になり、ほぼ男性の最高音域で歌うことができ、音域的には男性曲を歌っているのと変わりません。つまり、これが「女性曲を歌いながらトレーニング」の方法なんです。

web拍手 by FC2

2016年9月24日 (土)

1-5)オク下について③

これまで説明してきた通り、男性が女性曲を原曲キーのまま歌えば必然的にオク下になります。ただ、オク下で歌う行為に、ガッカリ感が漂うのは、次の2つ理由から「盛り上がらない」状態になってしまうからです。

(1)サビでも全力を出さずに比較的余裕で歌える
(2)全体的に低めの声(曲)なり、最低音が極端に下がってしまう

ZARDの「Oh my love」は、mid1F(ファ)~hiD♭(レ♭)の音域があり、ほぼ女性の音域と同じです。これをオク下で歌うと、lowF(ファ)~mid2D♭(レ♭)になり、これを男性の音域と比較すると、次のようになります。

3

最高音でもmid2D♭(レ♭)なので個人差はありますが、それほど全力を出さずに歌えます。一方、最低音はlowF(ファ)で、男性の音域さえ下回っています。歌い始めに「家まで送ってくれた」と最低音lowF(ファ)を含む低音パートが出てきますが、低すぎて声が出ない人も居ると思います。尚、低音はトレーニングしても上達するものではなく、天性のモノと言われています。

私もかつてオク下で歌っていましたが、とにかく「スッキリしない感」が強く、あまり楽しいものではありませんでした。ただ、私の場合は、男性曲を歌いこなせないので女性曲で、その場をしのいでいたのが正直な気持ちです。もちろん、女性曲が好きだということも歌う理由のひとつです。
まとめると、オク下は男性が女性曲を原曲キーで歌った時に起こる必然的な現象に過ぎず、歌い方のひとつのテクニックです。従って、オク下ではなく、原曲キーで歌うことに問題があり、これにはあるテクニックが不足していることが原因しています。それが「キー調整」です。

web拍手 by FC2

2016年9月19日 (月)

1-4)オク下について②

本来、オク下とは性別や曲に関係なく、誰でもできる歌い方のひとつで、あえてオク下で歌う人もいます。ただ、世間で何かと物議を呼んでいるオク下は「必然的な現象」であり、次の(2)のことを指しています。

(1)男性が男性曲を原曲キーで歌う→オク下にならない
(2)男性が女性曲を原曲キーで歌う→オク下になる
(3)女性が女性曲を原曲キーで歌う→オク下にならない
(4)女性が男性曲を原曲キーで歌う→オク下にならない(どちらかと言えばオク上になる) ※ややこしいので今後説明

具体的な例で説明します。ZARDの「揺れる想い」は、イントロ後の歌い始めに、いきなり「揺れる想い 体じゅう感じて」と高音パートが登場し、この中には最高音hiD(レ)も含まれています。ほとんどの男性は声が出せない状態に陥り、必然的にオク下で歌い始めることになりますが、普通の男性はこうなって当たり前で、逆にキチンと音程が取れているからこそ、オク下になってしまうのです。

2

男性の声の高音域mid2C(ド)~mid2G(ソ)は、「揺れる想い」の音域で言えば中音域に相当します。つまり、女性曲は想像以上にキーが高く、中音域でさえ、そう簡単には歌えません。オク下とは、この「歌えなさ」を1オクターヴさげることで合わせ込もうとする現象とも言えます。

web拍手 by FC2

2016年9月18日 (日)

1-3)オク下について①

オク下とは、「オクターヴ下」の略で、意味としては「1オクターヴ下で歌う」ということです。例えば、ZARDの「揺れる想い」はmid1G(ソ)~hiD(レ)の音域があり、これをオク下で歌うと、lowG(ソ)~mid2D(レ)の音域で声が発せられることになります。現時点では、このように理解しておいて下さい。

1

ところで、オク下を当たり前のように説明していますが、そもそも「1オクターヴ下で歌う」という“あえて”の行為ではなく、代表的な例で言えば、男性が女性曲を原曲キーのまま歌おうとすると、必然的にそうなってしまう、ひとつの“現象”のようなものです。
もちろん、全ての男性がそうなるわけではありませんし、逆にプロの男性歌手であっても、原曲キーで歌える人はごく限られてくるでしょう。私も最近まで女性曲はオク下でしか歌えませんでした。また、次のことをあらためて定義しておきます。今後、特に断りがない限り、このように考えて下さい。

 ・「男性の声や男性曲の音域」=mid1A(ラ)~mid2G(ソ)
 ・「女性の声や女性曲の音域」=mid1F(ファ)~hiD(レ)

web拍手 by FC2

2016年9月14日 (水)

1-2)「キー」について

キーは簡単に言えば音(声)の高さです。例えば、ZARDの「揺れる想い」は、最低音mid1G(ソ)~最高音hiD(レ)の音域があります。これが「原曲キー」と呼ばれるもので、坂井泉水さんが実際に歌っているキーになります。これをカラオケのキー調整機能で「+1」、「-1」にすると、下図の通り、音域が全体的に変化します。

1

次に、一例として、mid2C(ド)に対して、hiC(ド)は1オクターヴ高い、mid1C(ド)は1オクターヴ低いと表現します。これは他の音でも同じことが言えます。また、3つの(ド)の音の高さは明らかに違いますが、音階としてはどれも同じものとして扱われます。カラオケの採点機能はこの音階で判定していますから、hiC(ド)の音をmid2C(ド)の音で歌ったとしても、採点上「音程は合っている」と判定されます。
なぜかと言われると難しいのですが、周波数で見た時、mid1C(ド)131Hz、mid2C(ド)は262Hz、hiC(ド)は523Hzになっており、それぞれの音が倍数になっていることが関係しているようです。キー調整については、少し後にもう一度説明します。

web拍手 by FC2

2016年9月11日 (日)

1-1) 音域(声域)について

これから色々説明して行く上で、いくつか知ってもらいたいことがあります。まずは下図の鍵盤をご覧ください。音の高さを鍵盤で表したものです。尚、図や内容については「音域.COM様」「カラオケ情報局♪様を参考にさせて頂きました。

1

一番上のドレミを基本に、真ん中のオクタ-ヴ表記(便宜上、こう呼ぶ)と一番下の周波数表記との関係を表したものです。今後、どの音かを区別するために、オクターヴ表記をメインに使っていきます。
また、レ♭などの黒い鍵盤は、カラオケの「LIVE DAM」が♭を採用しているため、オクターヴ表記も♭を採用することにしました。レ♭=ド♯のことであり、どちらでも支障はありません。これらがトレーニング上の目標値になり、上達の進捗を把握する上で重要になります。

 

さて、次に知ってもらいたいことは「音域(声域)」です。その言葉通り、音や声の範囲と考えて下さい。下図は男性と女性の音域を表したものです。
2

一般的な女性の音域はmid1F(ファ)~hiD(レ)、男性はmid1A(ラ)~mid2G(ソ)になるそうです。男性は、hiA(ラ)が超えられないひとつの壁と言われていますが、歌い慣れていない人だと、mid2C(ド)辺りから苦しくなり始めると思います。実際、私もそうであり、歌として成立する範囲では、mid2D(レ)が限界でした。
周波数表記を見ても分かるように、mid2C(ド)を超えたあたりから、周波数が急激に高くなっていきますから、苦しくなるのもうなづけます。

web拍手 by FC2