カテゴリー「(049)小説No.1201~1225」の51件の記事

[No.1225-2]ド根性

No.1225-2

「2ヶ月間、水も無しに?」
「そうね、基本無しね」

途中、何度も雨は降った。
でも、プランターは雨が届かない位置に置いてある。

「土はカラカラなのに」
「それでも生きてるんだよね」

例の果物は、場所が場所だけど条件は良い。
雨の恵みも受けられる。

「ド根性のレベルならうちの子の勝ちだよ!」
「うちの子ってw」

勢い余ってつい、口が滑ってしまった。
まぁ、悪いことではないけれど。

「言わば、2か月間も飲み食いなしだもんね」

確かにそうだ。
肥料どころか、雨の恵みもない。

「もちろん、水なんてあげてないからね」
「・・・だからビックリしたよ」

そして今も生きている。

「今も!?」
「こんなに寒いのに・・・」

夏の野菜だけに、寒さは天敵だ。
それにも負けずと言うか耐えているというか。

「これからどうするの?」

自然の摂理に任せるには少し気が引ける自分が居る。
J1225
(No.1225完)
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[No.1225-1]ド根性

No.1225-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
時々、“ド根性○○”と言うニュースを耳にする。
つい最近も・・・。

「凄いよね、生命力と言うか」
「ほんと」

道路の中央分離帯に果物が育っていた。
それも意外な果物が。

「でも、どうしてこんな話を?」
「実は・・・」

その“ド根性”が私の所でも起きた。

「私の所?」
「そう、ベランダでねw」

毎年、ベランダのプランターでゴーヤを育てている。
そのゴーヤを2か月ほど前、刈り取った。

「シーズンを過ぎて」
「枯れ始めたからね」

特別な作業じゃない。
毎年のことだ。

「ただ、根っこの部分は残してたの」
「もっと枯れてから抜こうと思って」

そして、2か月が経ったある日のこと。
ふと、プランダーを見た時だった。

「もしかして・・・」
「そう!そのもしかして」

枯れるどころか、新しい葉が生えていた。
とても小さいものだけど。

(No.1225-2へ続く)

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[No.1224-2]秋祭り

No.1224-2

「・・・」
「後ろから?」

そう言われると確かに後ろから聞こえてくる。
正確には後ろの建物の上の方から。

「・・・ほんとだ」
「でしょ?」

姿は見えないけど聞こえてくる。
野太い男性の声が。

「もしかして・・・」
「だろうねw」

後ろの建物の三階にはイベントスペースがある。
どうやらそこから聞こえているようだ。

「なるほどw」
「誰か来てるのね」

男性の声に混じって女性の歌声も聞こえている。
不思議とそれには気付かなかった、今まで。

「声援が凄いからよ」
「ほら、今でも」

野太い声にかき消され始めた。

「アイドルかな?」
「声優とかもあり得るね」

ある意味、男性にとっては祭りなのだろう。
J1224
(No.1224完)
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[No.1224-1]秋祭り

No.1224-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「あれ・・・」
「どうしたの?」

叫び声のようなものが聞こえる。
それも大勢の。

「祭りやってたっけ?」
「祭り?」

確かにそんな季節にはなってきた。

「ほら、野太い声が聞こえない?」
「・・・ほんとだ」

雑踏に負けないくらいの大きさだ。
でも、どこから聞こえてるのだろう・・・。

「祭り・・・やってなさそうだけど」
「そうなんだよね」

周りを見渡してもそれらしき姿がない。
人の神輿も。

「神輿?!」
「だって、担いでる声でしょ?!」

でも、見当たらない。
何度、見渡しても。

「どうなってるのかな・・・」
「・・・ちょっと待って」

友人が冷静に声がする方向を探し始めた。

(No.1224-2へ続く)

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[No.1223-2]金のスプーン

No.1223-2

「贅沢な時間だったな」

子供ながらに“金のスプーン”は自慢だった。
さりげなく友達にも自慢した。

「そのスプーンは何本かあったんだよな」
「なんかお金持ちになった気分だったよ」

ただ、ある日を境にそのテンションは消え去った。
あることに気付いたからだ。

「・・・多分、あれよね?」
「気付いてた?」

彼女が小さくうなづく。
それを知りながら僕に話を合わせてくれていたようだ。

「金メッキだったんでしょ?」
「正解!」

不注意でスプーンを傷付けてしまった。
すると・・・。

「銀色が見えたんだよね・・・」

全てが金で出来ていたと思っていた。
今なら、そんなことは思わないが・・・。

「子供の頃ならそう思うわよ」
「全部金で出来てるって」

僕が勝手にそう思い込んでいただけだった。

「そのスプーン、今はどうなってるの?」

僕が就職する時に持たせてくれた。
今では金のスプーンの面影しか残っていないけれど。
J1223
(No.1223完)
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[No.1223-1]金のスプーン

No.1223-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
子供の頃、実家に特別な食器があった。
優雅な花模様のティーカップと皿のセットだ。

「それともうひとつ」
「もうひとつ?」

それに負けないスプーンもセットになっていた。

「特別なの?それも」
「あぁ、特別」

そもそもは来客用として用意されていたと思う。
でも、特別な日にはそれを使ってくれた。

「誕生日とか」
「俺、紅茶が好きだから」

子供の頃から紅茶好きだった。
なぜ、好きになったのか、理由は分からないが。

「大人だったのねw」
「だなw」

だから特別な日にそれを使って紅茶を入れてくれた。
母親が。

「それでどんなスプーンなの?」
「金のスプーンだよ」

装飾は控えめだが、黄金に輝く・・・。
まさに金のスプーンだった。

「それは凄いね!」
「だろ!」

紅茶がより美味しく感じた。
琥珀色の紅茶と黄金が相まって。

(No.1223-2へ続く)

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[No.1222-2]みな

No.1222-2

「魚介類?」
「そうだよ!」

それでも答えられないはずだ。
魚介類だって、範囲は広い。

「・・・そうだね・・・貝でしょ、それ?」
「えっ!?」

当てずっぽうだとしても、突然の正解だ。

「サザエの小型版みたいな貝でしょ?」
「そこまで知ってるの?!」

・・・やられた。
最初から知っていたんだ、友人は。

「知ってたんだ?」
「ごめんw」

ということは、私が知らなかった事実がある。

「もしかして、九州・・・」
「祖父母が長崎に居て」

私と同じだった。
今まであえて聞いたことがなかった。

「そうだったんだ・・・ビックリしたよ」
「みな、美味しいよね!」

それからというもの、みなと長崎の話で持ち切りだった。

「爪楊枝で、プリっとね!」
「そうそう!プルンととれるのよねw」
J1222
(No.1222完)
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[No.1222-1]みな

No.1222-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
昨日、かなり久しぶりにある言葉を聞いた。
まさか、全国ネットのテレビで流れるとは・・・。

「ねぇ、“みな”って知ってる?」
「・・・みな?」

聞いてはみたものの、多分知らないと思う。
よほどその地方の人ではない限り。

「K-POPアイドル?」
「それともバーチャル?」

違ってはいるが、なかなか的を得た答えだ。
一般的にはこう来るだろう。

「どっちでもないよ」
「じゃあ、アニメか漫画の?」

それもなかなかの答えだ。
アイドルじゃなければ、そう来るのが普通だ。

「残念!人の名前じゃなくて」
「物の名前なんだよね」

とは言え、それなら範囲が無限になってしまう。
さすがに意地悪なヒントだ、我ながら。

「物と言うより、食べ物ね」
「いや、食べ物なんだけど・・・」

その前に生き物でもある。

「生き物?」

もう少し範囲を狭めると魚介類だ。

(No.1222-2へ続く)

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[No.1221-2]超能力に憧れる

No.1221-2

「ただ憧れてるだけよ」
「その力をどうこうしようと考えてない」

時々、友人の考えが分からなくなる。
まぁ、不思議ちゃんではあるけれど。

「そうなんだ・・・」
「そうよ」

でも、何だかスッキリしない。
それは私ではなく、彼女がそう見える。

「ねぇ、ほんとは相談したいことあるんじゃない?」
「・・・」

返事はないが、“うん”と顔に書いてある。

「良ければ聞くわよ?」
「なら、当ててみて」

一瞬、その言葉の意味を見失った。

「それって・・・」
「だから憧れるでしょ?超能力って」

ここに来て高等な話になっているのに気付いた。
今までの話はもしかして・・・。

「私が気付けって・・・こと?」
「あなたの悩みごとに・・・」

何とも身勝手な考え方だ。
けど、確かに超能力があったとしたら・・・。
J1221
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[No.1221-1]超能力に憧れる

No.1221-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「超能力に憧れなかった?」
「えっ?!」

友人が突拍子もないことを言い放った。

「急になに?」
「だから・・・」

私の疑問を無視して超能力について語り始めた。
あれこれと。

「そりゃ、そんな能力があったら凄いけど」
「現実離れし過ぎでしょ?」

アニメや漫画に大いに影響されている。
まぁ、子供の頃なら分からなくもないが。

「悩みごとでもあるの?」
「ううん、別に」

それなら、なぜこんな話をしたのだろうか?
大抵、悩みごとに関係している・・・経験では。

「単に憧れているだけよ」
「心が読めたり、物を曲げたり」

でも、その力を何に使おうとしているのだろう。
気になったりもするが・・・。

「ちなみにその力を得たとしたら?」
「別に・・・特に何も」

だったら、なぜこんな話の展開になるのだろうか。

(No.1221-2へ続く)

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