カテゴリー「(046)小説No.1126~1150」の26件の記事

[No.1138-2]耐え難い雰囲気

No.1138-2

「ちょうど放送してたし」
「釣り好きな友達もいたからさ」

もちろん、この時は選ばれないと思っていた。
だから、口にすることもできた。

「この流れからすると・・・」
「そう!選ばれちゃったんだよ」

なぜかこの歌に票が集まった。
今思えば、何でもいいから・・・みたいな感じもあった。

「けど、いざ決まると・・・色々と面倒なことが」
「面倒?」

練習するにも音源が必要だ。
今のようにネットで簡単に聴ける時代じゃなかった。

「決まった時には“歌ってみろよ”と言われるし」

結局、音源も用意できず、この企画自体、流れた。

「流れた?」
「実現しなかったの?」

そういうことになる。
先生が気を利かせて、ボツにしたと思っている。

「あまりにも耐え難い雰囲気だったからさ」
「だろうね」

団結するどころか、亀裂が入りそうだった。
つまり、企画自体に乗り気じゃなかったのだ。

「それなのに、調子に乗っちゃって」

たったこれだけのことなのに今でも覚えている。

「二度とこんな経験はゴメンだ!とおもった」
「・・・だけど」

高校生の時に、また同じような失敗を繰り返してしまった。

(No.1138完)
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[No.1138-1]耐え難い雰囲気

No.1138-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
一言で表せば調子に乗りすぎた結果だ。
そんなことが何度かあった。

「そんなキャラだったの?」
「まぁ、学生時代はね」

中学生の時だった。
クラスの歌を決めることになった。

「クラスの歌?なにそれ」
「はっきりとは覚えてないんだけど」

少なくとも文化祭とかの話ではない。
確かホームルームで歌うとか何とか・・・。

「そもそも何でそうなったのかは覚えてない」
「その後の印象が強すぎて」

団結力を強めるため・・・だったような気がしている。
当時の担任がそんな感じの先生だったからだ。

「団結力ねぇ~」
「で、“その後”ってなに?」

そう、そこが話題の中心だ。

「その歌を決めるにあたって」
「何の歌がいいか、決めることになったんだ」

ごく当たり前の流れだと思う。

「色々候補が出たんだけど」
「僕が、とあるアニメの主題歌を候補にあげたんだよ」

マイナーではないが、人を選ぶアニメだった。
あえて名前は伏せておくが。

「釣りが好きな人ならすぐ分かるよ」
「ふ~ん」

もちろん、ふざけて口にしたわけじゃない。
でも、真剣だったか?と聞かれると自信はない。

(No.1138-2へ続く)

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[No.1137-2]子供のように

No.1137-2

「聞こえない?」
「・・・なるほどね!」

濡れるのを通り過ぎて雨が中に侵入している。
その影響で靴が“キュキュ”と独特の音がする。

「音もそうだけどなんかこう・・・変な感じ」
「分かるよ、それ、だって・・・」

友達がそれについて話し始めた。

「私なんか、もっと凄いわよ」
「自ら水たまりに足を突っ込んでいたからね」

容姿からは想像できないエピソードだ。
そんなキャラだったとは・・・。

「まぁ、母にはかなり怒られたけどね」
「そりゃそうよ!」

それはそうとして今は靴が派手に濡れ機嫌が悪い。

「仕方ないわね、付き合ってあげる」
「えっ!?」

そう言うと、近くの水たまりに足を突っ込んだ。

「ちょ、ちょっと・・・」
「あなた、クロックスじゃん・・・」

(No.1137完)
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[No.1137-1]子供のように

No.1137-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「う~ん、もぉ!」
「あら?珍しく不機嫌ね」

そりゃ、不機嫌にもなる。
この雨じゃ・・・。

「雨?」
「そうよ、この雨よ!」

別に雨そのものが悪いとは思っていない。
この雨のせいで・・・。

「見てよ、これ」
「これって・・・靴がどうしたの?」

大雨で靴が濡れた。
まぁ、大雨じゃなくても靴は濡れるが。

「濡れてはいるよね」
「そりゃ、雨が降ってるからね」

問題はその先にある。
この場合、見せるより、聞かせた方がいいだろう。

「聞かせる?」
「そう!いい、聞いててよ」

その場で足ふみをした。
小刻みに何度も。

(No.1137-2へ続く)

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[No.1136-2]流され橋

No.1136-2

「徒歩なら・・・30分くらいかかるかな」
「そんなに!?」

近くて遠い・・・まさしくこのことだ。

「で、話を戻すと」
「その橋が・・・」

台風や大雨で、頻繁に流されていた。
なんせ木造の貧弱な橋だったから。

「怖っ!」

ただ、そんな貧弱な橋もしぶとい一面があった。

「しぶとい?」
「うん、何度も復活するの」

流されてもすぐに架け直されていた。
簡素な構造がゆえに。

「それなら、鉄製の橋でも架けたらいいのにね」
「言えてるw」

でも、後で聞いた噂によると・・・。
わざと流されるように作られていたらしい。

「そうなの?」
「理由はよくわからないけど」

安全上の・・・ということらしい。
下手に耐えるより、あえて壊れるように。

「理解できるような、できないような・・・」
「私もそうよ」

ちなみに、その橋は今はもうない。
代わりに流されようがない大きな橋が近くに架かっている。

(No.1136完)
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[No.1136-1]流され橋

No.1136-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
通称“流され橋”
そう呼ばれていたことを随分と後から知った。

「なにそれ?」
「その言葉通りよ」

台風の季節になると思い出す。
その橋のことを。

「流される橋?」
「うん、流されちゃうの、台風の時とかに」

実家のすぐそばを大きな川が流れている。
昔、そこに木造の橋が架かっていた。

「えっ!?木なの?」
「そう、全部、木」

人や自転車がかろうじて通れる橋だった。
極端に言えば、単なる板が置いてある感じだ。

「柵も手すりもなくてさぁ」
「子供心に怖い橋だったな」

ある意味、知る人ぞ知る橋だった。
地元のごく一部の人しか利用していなかった。

「なんだか、おっかなそうだね」
「ほんと、そうよ」

できれば使いたくない橋だった。
でも、そうも言ってられない事情もあった、

「事情?」
「うん、対岸に行こうとしたら・・・」

その橋を使えば、数分程度で行ける。
でも、使わなかったら・・・。

(No.1136-2へ続く)

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[No.1135-2]泪のムコウ

No.1135-2

「好きな人でもできた?」
「ううん」

私の聞き間違いだろうか?
私には否定しているように聞こえたのだが・・・。

「それって、好きな人は居ないってことよね?」
「そうよ、そう答えたつもり」

混乱してきた。
確か、人を好きになると・・・なんて言ってたはずだ。

「どういうこと?」
「その言葉通りよ、苦しくなるってこと」

・・・の割には好きな人が居ないという。
試されてる?それとも新手のジョークなのか?

「いやいや!意味わかんない!」
「そう?」

ふざけている様子はない。
それに真顔はさっきから変わらない。

「一般論よ、一般論!」
「なにそれ?!」

ここに来て一般論だと言ってくる始末だ。

「なら最初からそう言いなさいよ!」
「・・・ん?泣いてる・・・の?」

(No.1135完)
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[No.1135-1]泪のムコウ

No.1135-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「ねぇ、恋バナしていい?」

友人が真顔で聞いてきた。

「い、いいけど・・・何かあったの?」
「ううん、そうじゃないんだけど」

と言うものの何かあったはずだ。
普段、恋バナなんてしたことがないからだ。

「珍しいわね、そんなキャラじゃないのに」
「私も一応、乙女だからさぁ!

とにかく耳を傾けることにした。
友人らしからぬ真顔が気になるからだ。

「不倫はダメだからね!」
「まだ何も言ってないよ!」

とりあえず先制パンチを繰り出しておいた。

「人を好きになるって苦しいよね」
「・・・はぁ?」

哲学風な言葉に思わず声が出てしまった。
やや呆れた声が。

「はぁ?じゃないわよ!」
「ごめんごめん、つい・・・w」

真顔だけに笑いがこみ上げてくる。

(No.1135-2へ続く)

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[No.1134-2]トンボの舞

No.1134-2

「トンボかぁ!」

数匹のトンボが秋空を舞っている。
赤トンボ・・・のようだ。

「よく見つけたね」
「さっきから、ウロウロしてたで」

どうやら僕の頭上を飛んでいたらしい。

「赤トンボに好かれてたんやね!」
「あははwかもしれないな」

いや・・・実際、動物にはモテている。
もしかしたら、虫にも。

「なら、キスされたかもなw」
「なるほど!」

まぁ、そんなことはない。
でも、ノリでそう応えてしまった。

「だったら強烈なキスだったな」
「痛いほど」

それにしても突然のことでビックリはした。

「もてる男はつらいw」
「ほんまやね」

珍しく同意している。
怪しいくらいに。

「じゃあ、うちもおでこにする!」

(No.1134完)
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[No.1134-1]トンボの舞

No.1134-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「痛っ!」
「どないしたん!?」

そう言われても答えようがない。
何が起こったのか、僕にも分からないからだ。

「いてて・・・」
「おでこに何か当たったぞ」

場所的に小枝かもしれない。
周りに木が生い茂っているからだ。

「上から落ちてきた?」
「いいや、違うみたいやで!」

どうやら上ではないらしい。
じゃ、前から飛んできたのだろうか?

「風で飛んできた?」
「違う、違う!」

じゃあ、どこから・・・。
あたりをキョロキョロしてみる。

「小枝とちゃうねん!」
「えっ!?違うの?」

それなら、小石だろうか。
もしかして、通り過ぎた自転車が跳ねて行った?

「あれ、見てみぃ!」

彼女が空を指さした。
なるほど・・・こいつが犯人か。

(No.1134-2へ続く)

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