カテゴリー「(040)小説No.976~1000」の50件の記事

[No.1000-2]ゴールor通過点?

No.1000-2

「感性も鈍ってきているようだし」

加えて環境が大きく変わったこともその原因だ。

「それでも感心するわ」
「だって、約12年でしょ!?」

ただ・・・今、本気で考えなければならないことがある。

「・・・それが引き際ね」
「そう、続けるか、止めるか・・・」

私にとっては大きな問題だ。
もちろん、止めてしまうことはいとも簡単だ。

「お店をたたむわけじゃないからね」

けど、止めた後、どうなるのだろう・・・。
そもそも、本当に止めることが出来るのだろうか?

「止めた後の姿が想像できない」
「そうよね、もはや体の一部じゃない?」

まさしくその通りだ。
私の日常は、ブログの小説にぶつけてきたと言っても良い。

「で、実際どうしようと思ってるの?」
「それは・・・」

少なからず、ファンというか、拍手をくれる人達がいる。
感謝しても感謝しきれないくらい貴重な存在だ。

「1000話目はゴール?」
「それとも通過点?」

小説の質の低下に悩む日々・・・。
けど、少なからず楽しみにしてくれている人達の存在・・・。

「う~ん・・・」

大いに悩む。
でも、答えは最初から決めていたのかもしれない。

「1000話目は・・・」

さて・・・しばらく休んだ後、1001話目を掲載することにしよう。
もう、完成していることだし。
S1000
(No.1000完)
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[No.1000-1]ゴールor通過点?

No.1000-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
格好良く言えば、スポーツ選手に似ている。

「誰かに似てたっけ?」
「その“似てる”じゃなくて!」

とは言え、私の説明が不十分なことが原因だ。

「じゃあ、なに?」
「ええっと・・・ね」

似ているのは“引き際”だ。
つまり、引退のことだ。

「引退・・・何から?」
「ブログから」

ブログを始めて今年で11年と6ヶ月が過ぎた。

「確か小説を書いてるんだっけ?」
「うん、そうよ」

日常を切り取った、しがない小説を書き続けてきた。
書いている事実は知らせているが、詳細は隠したままだ。
ブログのタイトルも場所も。

「ごめんね、色々と事情があって」
「分かってるわよ」

身近な人に知られると、作品に影響する。
変にその話題を避けたり、つくろったりしてしまうからだ。

「まぁ・・・読んでみたい気もあるけど」
「そこは我慢するわ」

その小説が、いよいよ1000話目を迎える。

「えっ!?そうなの」

正直に言えば、1000話なんて目指してはいなかった。
もちろん、それ以上も。

「がむしゃらに突き進んだら・・・」
「1000話目でした・・・というのが今の心境」

でも、道のりは決して楽ではなかった。
特に1000話を目前に、作品作りにブレーキが掛かった。

(No.1000-2へ続く)

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[No.999-2]前向きな靴

No.999-2

「あなたも?」
「ほら、見てみなよ」

玄関先を指差す。

「ほんとだ・・・こっち向いてる」

もちろん、調子よく彼女に合わせたわけじゃない。
普段通り、家に上がった。

「向き、直す?」
「いいや、そのままでいいよ」

プライベートの空間だ。
そんな所まで神経を尖らせる必要はない。

「あなたらしいね」
「自宅ぐらい、自由にさせろよ!ってこと」

公共の場で、それなりに振舞えればそれでいい。

「それにさぁ」

僕がにやけていた理由はもうひとつある。

「今はつま先がこっち向いてるだろ?」
「でも、朝になったら」

彼女の靴も僕の靴も、つま先が外を向いている。
もちろん、心霊現象ではない。

「ほら、出掛ける前に向きを変えてくれてるだろ?」
「多分、無意識に」

それも、ここに来るようになって気付いた。

「・・・そうなの?」
「全然、意識してなかった」

たかが靴の向きの話だ。
でも、向いている未来まで同じに感じる。
S999
(No.999完)
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[No.999-1]前向きな靴

No.999-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「なによ、さっきからニヤニヤしちゃって」

おっと・・・顔に出やすいのは親譲りだった。
分かっていても直らない。

「そ、そうかな~」
「うそが下手なのも親譲り?」

どうやら裏の裏までお見通しのようだ。
確かに、うそをつくのも上手ではない。

「正直者って言って欲しいな」
「結果は同じでしょ」

ある出来事が僕をにやけさせる。
ただ、にやけさせる割には色気のある話ではない。

「で、なに?」
「そのにやけ顔の真相は?」

最近、彼女の家に泊まるようになった。
それで、あることに気付いた。

「靴だよ、靴」
「えっ!?靴がどうしたのよ?」

彼女は帰ってきた方向のままくつを脱ぐ。
つまり、つま先が家の中を向いている。

「やだぁー!」
「私が行儀悪く聞こえるじゃん」

実際、世間的には行儀が悪いとされるだろう。
ただ、それに関しては僕は強く言えない立場だ。

「まぁまぁ落ち着いて!」
「少なくとも僕もそうだから」

にやけた理由のひとつがこれだ。
何よりも彼女に親近感を覚えたからだ。

(No.999-2へ続く)

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[No.998-2]続く命

No.998-2

「それはそれで残念ね」

毎年、夏になるとセミとの出会いがある。
出会いと言っても、ちょっと物悲しい出会いにはなるが・・・。

「そうね」
「あんなうるさい奴らだけど」

うるさい分、消え行く命が対照的だ。
毎年、そんな命と出会う。

「朝まで玄関先に居たかもね」
「・・・その可能性はあるわね」

私との出会いを果たす前に・・・というパターンだろう。

「けど、よく気付いたわね?」
「透明でしょ、羽って?」

そう・・・確かに注意しなければ分からないレベルだ。

「そうね、でもあの質感と形ですぐ分かったよ」
「さすが!」

もしかしたら、今年の出会いはこれだけかもしれない。

「セミがあなたに会いに来てたのかな?」
「なんで?」
「だって、玄関先までなんて、よっぽど・・・」

まぁ、その可能性も否定できない。
セミの世界では私は有名人なのかもしれない。

「有名人?」
「バカみたい!って言えないのが、あなたのすごい所よ」

とにかく、夏と共に何かと話題を運んでくれる奴らだ。

「それで、その羽は?」

プランターで育てているゴーヤの肥やしにした。
命が続いていくように願いながら。
S998
(No.998完)
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[No.998-1]続く命

No.998-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「今来も来たわよ」

どうでもいいことを報告する自分が居る。
でも、嫌な気分じゃない。

「待ってました!」

そのどうでもいいことを心待ちにしている人も居る。

「で、今年はどこに?」
「今年はね・・・」

一風変わった出会いとなった。
いや・・・正確には出会ってはいない。

「玄関の・・・」
「玄関!?随分と親しくなったのね!」

話はまだ終わっていない。

「玄関は玄関なんだけど」
「羽だけが落ちてたんだ」

それも一枚というか片方の羽だけ。

「セミそのものは?」
「それが居なかったんだよね」

昨日、出かけようと玄関の扉を開けた。
すると、玄関前にセミの羽だけが落ちていた。

「いつもなら、壁にくっ付いてたり」
「床でひっくり返ってたりしてるんだけど」

今年はその姿はなかった。

「食べられちゃったとか?」
「・・・かもしれない」

マンションの7階だけに、アリは寄ってこない。
恐らく、鳥に食べられたんだろう。

(No.998-2へ続く)

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[No.997-2]兄弟ってそんなもの

No.997-2

「こんな絵を描いて大丈夫だったの?」
「多分、知らないと思う」

怒られたり、ケンカした記憶はない。
もし、見られていたとしたら、容赦なかったはずだ。

「そりゃそうでしょ!」
「私だって怒るわよ」

確かに縁起でもないだろう。
そもそも、なぜお墓・・・墓場を描く必要があったのだろうか?

「そうよね」
「心に闇でも抱えていたの?」

それに関しては否定も肯定もしない。
一風、変わった子供であったのは間違いないからだ。

「さぁ、どうだろうね」
「ただ、その絵が・・・」

のちに才能を開花させるきっかけになった。
自分でも言うのもおこがましいが。

「それと同じ感じで描いた絵が」
「結構、いい感じの賞をとったことがあって」

美術館で飾られたことがあった。

「うそでしょ!?」
「ほんとだよ」

もちろん、墓石でも墓場の絵でもなかったのは確かだ。

「どんな絵か覚えてる?」
「残念ながら・・・」

雰囲気は覚えているが、説明ができない。
あまりにも独創的だったからだ。

「でもさぁ、姉が喜んでいたのは覚えてる」
S997
(No.997完)
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[No.997-1]兄弟ってそんなもの

No.997-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「なにこれ?」
「見ての通り、お墓だよ」

彼女が小さい頃に書いた絵を見ている。
絵と言っても、画用紙に殴り書きしている程度の絵だ。

「・・・これガイコツだよね?」
「そうみたいだな」

多分、幼稚園の時に書いたものだろう。

「墓場にガイコツ・・・か」
「子供にとっては鉄板ネタだろ?」

ある意味、そこが墓場だということが分かる。

「でもさぁ、子供って残酷よね」
「これ、お姉ちゃんの名前でしょ?」

絵に描かれた墓石らしきものを指差す。
そこに書かれている名前は、紛れもなく姉の名前だった。

「そうだよ」
「兄弟って、そんなもんだよ」

特別、姉が嫌いだったわけじゃない。
単なる悪ふざけのひとつに過ぎない。

「まぁ、当時は」
「悪ふざけとも思ってなかっただろうけど」

口悪く言れば、それが日常だった。
繰り返しになるが、兄弟ってそんなものだ。

「ふ~ん・・・そんなもんなんだ」

ひとりっ子の彼女には理解し難いのかもしれない。
兄弟の関係は。

(No.997-2へ続く)

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[No.996-2]コーヒーカップ

No.996-2

「うん、飲めないと言うか、飲まない」
「やっぱりトラウマだから?」

飲めるかどうかは別にして、確かにトラウマはある。
コーヒーカップ自体に。

「そうだね」
「何があったの?落として割って怒鳴られたとか?」

なかなか良い展開だ。
勝手に話が進んで行く。

「まぁ・・・そんなところかな?」
「うそばっかり」

(ん?・・・気付かれている?)

「う、うそじゃないぞ!」
「コーヒーカップにトラウマがあるのは確かだよ!」

トラウマになるくらいだ・・・かなり強烈に覚えている。
あの出来事を・・・。

「泣いたでしょ?」
「えっ!?なんで知ってんだよ!?」

あの日の事実を知っているのはごく身近な人だけだ。
僕の家族と当事者である、いとこの女の子だけだ。

「ビックリした?」
「そりゃ、するでしょ!?」

自分自身でもう一度確認する。
誰にも話したことは・・・絶対にない。

「これよ」
「それ・・・僕のアルバム・・・」

もしかして・・・。

「ほら、この写真」
「あっ・・・」

写真の傍らに、ご丁寧に書いてある。
トラウマの原因となるものが。

「読んでみたら?」
「・・・コーヒーカップで急回転されて号泣・・・」
S996
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[No.996-1]コーヒーカップ

No.996-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「ねぇ、トラウマになってることある?」
「なんだよ、唐突に・・・」

まぁ・・・無いと言えば嘘になる。
と言うか、ひとつある。

「私はね!」

聞いてないのに自ら話始めた。
やんわりと僕を追い詰めているのだろうか?

「・・・で、あなたは?」
「君の話で十分だろ?」

でも、これでプールや海に行きたがらない理由が分かった。
それなら、トラウマにもなるだろう。

「なに言ってんのよ」
「私の話は前座なの!」

いつの間にかハードルが上がっている。
そもそも、そんな感じでスタートしていないはずなのに。

「まぁ、その・・・」
「早く言っちゃいなさいよ!楽になるわよ」

まるでカウンセラー気取りだ。

「・・・コーヒーカップ」
「コーヒーカップ?」

そう・・・僕のトラウマはそれだ。
ただ、悔しいからちょっとからかってやろう。

「そう言えば、コーヒー飲めなかったよね?」
「あぁ」

飲めない理由は他にある。
だけど、だますなら今はこの方が都合がよい。

(No.996-2へ続く)

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