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[No.1345-1]俺には分かる

No.1345-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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一瞬、車内に緊張が走る。
でも、その緊張が解けるのも意外に早かった。

「聞いて欲しい話があるんだよ」
「あら、珍しいわね」

確かにそうだ。
私から話を振るのは珍しい。

「それで?」
「昨日、電車に乗ってたら・・・」

どこからともなく、おじさんの声が聞こえてきた。
ただ、その内容が・・・。

「えっ?」
「ねえちゃん、ねえちゃん・・・って」

スマホをいじる手を止めてその声の主を探した。
その主は、私から少し離れた所に座っていた。

「失礼だけど・・・まぁ、見た目が・・・」
「どんな人?」

見える範囲に全身タトゥーのおじさん。
見るからに怪しい人だった。

「人は見た目じゃないけれど」
「そんな風に声を掛けられたら・・・ね」

けど、私に声を掛けたわけじゃない。
おじさんの前に座っていた女子高生にだ。

「余計に心配じゃん!」
「そうなのよ!」

いわゆる“因縁”を付けられたんじゃないかと。
その時、車内は緊張の空気で満たされていた。

(No.1345-2へ続く)

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