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[No.1336-1]振り向かずに

No.1336-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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やけにセミの鳴き声が近い。

「もしかして・・・」

予想通り、セミが窓際で暴れていた。

「今年は早かったわね?」
「そうなんだよね」

いつもなら、8月に入ってから彼らに出会う。
出会うと言っても少し特殊な場所と状態で。

「ただ、今年は今までと違ったの」
「違った?」

例年、住んでいるマンションの7階でセミと出会う。
そして今年も出会った。

「うん、超元気だったのw」

いつもの彼らは息も絶え絶えだった。
命の火がいつ消えてもおかしくない状態だ。

「今日のセミは・・・」
「元気に鳴いてたわよw」

エレベーターホールの窓が開いていた。
多分、ここから迷い込んだのだろう。

「出られずに右往左往してて」
「思わず捕まえちゃったの」

びっくりするくらい簡単に。

「相変わらずねw」
「尊敬しちゃうわよ」

毎年、こういわれているような気がする。

(No.1336-2へ続く)

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