« 2025年5月 | トップページ | 2025年7月 »

2025年6月

ホタル通信 No.608

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.709 ぬけがら
実話度:★★★☆☆(60%)
語り手:女性

冬のホタルでは定番の何でも恋愛に結び付ける系の小説です。とは言え、よくもまぁ、結び付けられたな・・・と感心もしています。

セミの抜け殻の話は事実で、ある朝、大量の抜け殻を目にしました。大量だけに数えることもためらわれる数とその見た目の恐怖wそれと同時に命の鼓動と自然の厳しさも感じました。夜明け前に抜け出ないと鳥などの格好の餌食になってしまいますからね。気持ち悪がってはいましたが、どこかしら母性が顔を出していたような気もします。

さて、そんなこんなな抜け殻の話をいつものごとく登場人物に展開を委ねて書き進めて行くと、いい感じで終わりを迎えることができました。記憶は定かではありませんが、最初からオチが見えていたわけではなく、成り行きでそうなりました。失恋と抜け殻・・・良い組み合わせです、失恋中の方には申し訳ありませんが。実は、この小説、裏テーマがあって、失恋した人=抜け殻にしてはいますが、よくよく考えてみてください。抜け殻は残った方で、その中身はどこに行ったんでしょうか?元気よく飛び立ったはずですよね。

小説上の抜け殻の友人は、もう立ち直っているということです。いや・・・そもそも失恋したくらいで落ち込む私たちではありませんw
Jt608
web拍手 by FC2

| | | コメント (0)

[No.1335-2]私は雑魚

No.1335-2

「諦めずに頑張ってみる」
「そうそう!」

なんやかんやで応援してくれる。
それが同僚の良いところだ。

「でも手伝わないわよw」
「はいはいw」

ツンデレなところも同僚らしい。
だからこそ、こうして仕事を続けられている。

「まぁ、本当に困ったら」
「声を掛けてもいいかもね!」

さらにツンデレが爆発した。
素直に言えばいいのに。

「まぁ、今まで調子に乗ってただけ」
「自分の実力を顧みずに」

もう一度、初心からやりなおそう。
そこから見えるものがあるはずだ。

「いい心がけね!」
「でしょ?」

初心忘るべからず・・・。
言い尽くされた言葉だけど今の私には必要だ。

「でもほんとそうだよね」
「一から出直すわ!」

そう・・・浮かれてた自分に喝だ!
私は・・・雑魚なのに。
J1335
(No.1335完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | | コメント (0)

[No.1335-1]私は雑魚

No.1335-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「企画は通りそう?」
「さぁ・・・どうだが・・・」

このところ、仕事が上手くいっていない。
まぁ、そんなこともあるだろうけど。

「珍しく弱気ねw」
「それならいつも強気みたいじゃんw」

入社して5年・・・最初の試練なのかもしれない。
今まで順調だったのが不思議なくらいだ。

「そう言うあなたは?」
「私?」

同僚は私と違ってできがいい。
有名大学出身でもある。

「会社に入ったら学歴なんて関係ないわよ」
「ちやほやされるのは最初だけ」

確かにそれは言える。
実際、同僚もそうだった。

「ディスってる?」
「かもしれないw」

でも、同僚の言う通り、会社は実力主義だ。
学歴だけで出世はできない。

「とにかく、スランプは誰でもあるわよ」
「分かってる」

順調だっただけに勘違いしていた。
私に実力があるんだと。

(No.1335-2へ続く)

| | | コメント (0)

[No.1334-2]行く気満々

No.1334-2

「調べたからよ」
「調べた?」

興味がなかった半年前はどこに行ったのか。
それを微塵も感じさせない。

「そうよ、悪い?」
「悪くはないけど・・・」

逆に有難いくらいだ。
事前知識は必要だし。

「そう言えばスマホじゃ」
「地図は厳しいらしいぞ」

ネットの渋滞が原因だが、それよりも見難い。
小さな画面で大きな地図を見るのが。

「知ってる」
「そ、そうか・・・」

ここにきて立場が逆転したみたいだった。
行きたい僕と気乗りしない彼女。

「はい、これ」
「えっ?」

一冊の本を渡された。

「公式の?」
「売れてるらしいよ」

地図問題で急に爆売れしたらしい。
どうやら彼女は行く気満々みたいだ。
J1334
(No.1334完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | | コメント (0)

[No.1334-1]行く気満々

No.1334-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「どうする?」
「どうしようかな・・・」

あまり乗り気ではないようだ。
でも、僕は行きたい。

「チケット、取っておいたよ」
「ありがとう!」

あれ?以前とノリが違う。
行く日まで1か月を切ったからだろうか。

「予約は?」
「予約?」

予約・・・。
行く日のことだろうか?

「だからチケットは取ったって・・・」
「そうじゃなくて!」

そうじゃない・・・。
当日は、10時の入場で予約を取ってあるのに。

「パビリオンの予約よ?」
「予約居るの!?」

彼女のあきれ顔が目の前にある。
いや・・・その前に・・・。

「なんでそんなに詳しいんだよ?」
「何でってw」

半笑いの顔が何か言いたげだ。

(No.1334-2へ続く)

| | | コメント (0)

ホタル通信 No.607

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.702 閉じた店
実話度:★★★★☆(80%)
語り手:女性

最初、タイトルにもなっている閉じた店を思い出すことができませんでしたが、“パスタ”の三文字を見つけた時、「あぁ、あの店」だと思い出しました。

その店は、郊外の住宅地の一角にあり、それこそ隠れ家的な店でした。一軒家でありながら、半地下に店があり、内装はシンプルながら海外を思わせるようなそんな店でした。
パスタ店にありがちな少量で上品・・・ではなく、結構ボリューミーで、シェフが海外で修行してきたこともあって、納得の味でした。私は、ボンゴレ風のパスタとグリーンサラダ、そしてなぜだかオレンジソーダが定番でした。

それだからこそ閉店したのはびっくりでした。小説では更地にはなっていますが、実際は店は残っていたものの、全く違う業種の店に変わっていました。お気に入りの店と味だっただけに、ガッカリ感は半端なく、実はそれから今まで外でパスタを食べていません。もちろん、当初は新規開拓を目指していたのですが・・・納得できる店には出会えていません。

単に行きつけの店と言うことではなく、ある意味、何らかの安らぎを求めていたのかもしれませんね。
Jt607
web拍手 by FC2

| | | コメント (0)

[No.1333-2]どこにあるの?

No.1333-2

「甘党でしょ?」
「だから、ちょい甘くしといた」

僕の好みも良く分かっている。

「おにぎりもどうぞ!」
「サンキュー!」

おにぎりは外で食べるとうまさが倍増する。
なぜだか分からないけど。

「具は?」
「食べてのお・た・の・し・み!」

好きな具はいくつかある。
彼女もそれを知っている。

「何だか宝探しの気分!」
「あははw」

食べ応えがある、大きめのおにぎりだ。

「じゃあ、いただきま~す!」

勢いよくかぶりつく。

「うまい!一気に食べるよ!」

三分の二くらいまで食べ進んだ所で心配になる。

「具を入れ忘れた?」
「入れたわよ!」

その後、確かに具に行きついた。
三角おのぎりの最後の一口にそれが居た。
J1333
(No.1333完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | | コメント (0)

[No.1333-1]どこにあるの?

No.1333-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「わぁ、美味しそう!」
「食べて!食べて!」

外で食事をするのが心地よい季節になってきた。
多少の暑さも丁度良いスパイスだ。

「うまっ!?」
「でしょ~!」

内心、ホッとしている自分が居る。
料理初心者だと聞いていたからだ。

「ホッとしたでしょw」
「うん・・・正直に言うと・・・」

想像以上の味だった。
それに見た目も味に劣らない。

「まぁ、初めて数か月レベルだからね」
「心配になって当然よw」

それにしてもかなりの上達ぶりだ。
たったの数か月で。

「私、器用なの!」
「自分で言うのもなんだけどね」

確かにそんな感じだ。
何をしても飲み込みが早い。

「だよな・・・」
「それにしてもこの卵焼き、うまっ!」

お店の味を超えている。
・・・と言うより、どこか懐かしさを感じる味だ。

(No.1333-2へ続く)

| | | コメント (0)

[No.1332-2]ガーリック

No.1332-2

「買ったことがない?」
「珍しい・・・調味料ね」

珍しいというより、そのまま使えば良いのにと思う。
粉末にせずに、そのものを。

「もしかして・・・」
「たぶん、それだよ」

だから、お肉にかけていたんだ・・・父は。

「にんにく・・・」
「つまり、ガーリックね!」

そう・・・調味料の正体はガーリックだ。
にんにくを知る前に、英語を知ることになった。

「当時はほんと謎の調味料だったよ」
「ガーリックって」

だからと言って食べる気もなかった。
食べてはいけない・・・いや・・・。

「食べるのが怖かったのかも」
「わかるw」

今なら味の想像もできるし、食べてみたい。
一度は。

「にんにく味だけどねw」
「だなw」

でも、どうして今ごろ思い出したんだろう・・・。
J1332
(No.1332完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | | コメント (0)

[No.1332-1]ガーリック

No.1332-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
子供の頃、それが何であるか理解していなかった。
触れてはいけないもの・・・そんな気がしていた。

「何なのそれ?」
「何だと思う?」

クイズにしようとは思っていなかった。
でも、暇つぶしには丁度良いネタだ。

「一応、ヒント」
「調味料だよ」

記憶ではクリーム色だったと記憶している。
味は食べたことがないので分からない。

「分からない?」
「だって怪しいだろ?」

聞いたことがない名前だった。
もちろん、今なら分かるが。

「クリーム色ね・・・」
「粉末状だよ」

ヒントになっていないかもしれない。
いや、逆に大きなヒントかもしれない。

「調味料は粉末状でしょ、ほとんど」
「わざわざ粉末にしてるんだよな」

今思えばわざわざ粉末にする意味が分からない。
それに一度も買ったことはない。

(No.1332-2へ続く)

| | | コメント (0)

ホタル通信 No.606

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.687 能天気な発言
実話度:★★☆☆☆(40%)
語り手:女性

小説上の私は去年の私たち・・・ですが、実際はその私たちを教育する立場が本当の私です。

つまり、教える側の人間が教えられる側である新入社員の心情を想像しながら書いた小説です。想像・・・とは言うものの、多少の事実を含んでいるため、まったくの作り話ではありません。彼女たちとのかかわりが多いため、その分、感じる部分も多いのです。
このホタル通信が投稿される頃には、今年の新入社員は一息も二息も付いていることだと思います。ですが、勝負はここからかもしれません。徐々に同期間で差が開いて行き、嫌というほどの現実が待っています。

ただ、一応、社会人の先輩として言えることは、長い社会人人生において出遅れたって何も問題はありません。人生は山あり谷ありとはよく言ったものです。良い時もあれば悪い時もある、順風満帆とはいかないものです。なので、時には能天気にいることも大切です。この小説で言いたかったことはたったこれだけです。

古い言い方ですが、今年もピカピカの新入社員が入ってきて、皆、無事に配属先へと巣立って行きましたよ。
Jt606
web拍手 by FC2

| | | コメント (0)

[No.1331-2]捨ててはいけないもの

No.1331-2

「じゃあ、巨匠の初期の作品?」
「あははw」

よくもまぁ、とっていたものだ。
僕自身、その存在を忘れていたのに。

「他にも色々・・・ガラクタが」
「笑っちゃうよ」

だからこそ捨てようと思っていた。
とってもいても仕方ないので。

「でも捨てられなかった・・・」
「母のことを思うとな」

これらをとっていたこと。
そして、それを僕に渡したこと。

「今、思うと意味があったんだよな」
「それぞれに」

思い出は“僕の”ではない。
それを大切にしていた母の思い出だった。

「僕のものだけど」
「僕のものじゃない」

だから勝手に捨てれないと思った。
許可はとれないけれど。

「そうかな?」
「お母さんはそうは思ってないよ、きっと」

意外な答えが返ってきた。
逆の答えが返ってくると思っていたからだ。

「だったらあなたに返さないわよ」
J1331
(No.1331完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | | コメント (0)

[No.1331-1]捨ててはいけないもの

No.1331-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
捨てるつもりだった。
でも、それを手に取ると捨てるどころか・・・。

「アルバムと一緒ねw」
「整理するつもりがつい見入っちゃうやつ」

まさしくそれだ。
でも、そうとも言えない部分もある。

「言えない?」
「確かに思い出もあるけど」

それよりも、大切にとっていただけに捨てられない。
そっちの方が大きかった

「同じようなものじゃないの?」
「誰がとっていたか、だよ」

それらは僕が大切にとっていたものではない。
ある時、母から受け取ったものだ。

「お母さんから?」
「あぁ・・・」

それは幼稚園の時に書いた落書きや変な人形だった。

「変な人形ってw」
「一応、人っぽい形はしてるからな」

見方によっては芸術品だ。
材質は・・・紙粘土のようだ。

「昔、そういう才能があったみたい」
「そう言えばそうだったね」

実際、市の美術館に飾られたことがあった。
当時書いた絵が。

(No.1331-2へ続く)

| | | コメント (0)

[No.1330-2]傘に傘

No.1330-2

「あははw」
「確かにね!」

誰が傘立てと傘を設置したのか。
それは今でも謎のままだ。

「それが解明されていないのに」
「謎が増えちゃうんだもん!」

今回も“傘に傘”を設置した人は不明だ。
誰も設置した瞬間を見ていない。

「そこそこ頑丈に設置してたよね?」
「そりゃそうでしょ」

単に置いただけなら風で飛ばされてしまう。
だから、針金で頑丈に固定されていた。

「それにしても・・・」
「どうしてここまで」

見る限り、傘が使われている形跡がない。
それなのに撤去どころか進化している。

「使ってあげようか?」
「・・・それもアリかもね」

この先、どう変化していくのだろうか。
そっちにも興味が沸いてきた。

「私もよw」

頼むわよ、誰かさん!
J1330
(No.1330完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| | | コメント (0)

[No.1330-1]傘に傘

No.1330-1 [No.1320-1]降ってきたらどなたでも

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
「あれ?」

例の傘立ての一角がバーションアップされている。

「私も見たわよ」

誰が設置したか分からない傘立てと置かれた傘。
そこに新たな仲間が加わった。

「仲間ってw」
「ドラクエみたいに言うわねw」

その一角は今まで野ざらしだった。
そう、“だった”のだ。

「誰が置いたんだろう・・・」
「同じ人か、見かねた人かな?」

本来、雨から守ってくれる傘が雨で濡れている。
普通に考えたら当り前だけど、意味が違う。

「内側がビショビショだね」
「傘がなかったら」

そう・・・傘が広げてあった。
それも2本、傘立ての上に。

「そのうち、屋根でもできるんじゃない?」
「本格的なw」

事実、この場所は社内でも有名になりつつある。
若干、オカルト的な要素も交えて。

(No.1330-2へ続く)

| | | コメント (0)

« 2025年5月 | トップページ | 2025年7月 »