[No.1323-2]桜咲く
No.1323-2
「皮肉なものねw」
「たしかにねw」
最後の最後で桜が気になった。
理由は分からないけど。
「来年は・・・お互い違う場所で・・・か」
「・・・そうだね」
お互い別々の大学に進むことになった。
だから、来年の今頃はそれぞれの場所で桜を見ることになる。
「もう少し桜を楽しんでいかない?」
「賛成!」
数分で通り過ぎる道を時間を掛けて歩く。
時々、立ち止まりながら。
「来週には散りそうね」
「うん」
その頃にはお互い新天地に居る。
そして新生活が始まる。
「もしかしてお祝いしてくれた?」
「・・・桜が?ないないw」
むしろ、気付かずにいた私たちに何かを教えてくれた。
| 固定リンク | 0
「(052)小説No.1301~1325」カテゴリの記事
- [No.1325-2]駄菓子(2025.05.10)
- [No.1325-1]駄菓子(2025.05.09)
- [No.1324-2]甘かったこと(2025.05.08)
- [No.1324-1]甘かったこと(2025.05.07)
- [No.1323-2]桜咲く(2025.03.30)
コメント