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[No.1322-1]時を知る

No.1322-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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「・・・いつも通りね」

家を出るのが少し遅れた。
でも、いつものと同じ時間に会社に着くだろう。

「何で分かるの?」

同僚に朝の出来事を話した。
遅れてもいつも通り着くであろう根拠を。

「簡単よ」
「答えは・・・すれ違う人」

やや困惑した顔をしている。
でも、すぐに閃いたような顔に変わった。

「すれ違う人が声を掛けてくれるんだ!」
「な、わけないでしょw」

確かにほぼ毎日、同じ人にすれ違う。
だからと言って、知り合いではない。

「違うんだ・・・」
「そんなに自信あったの!?」

ただ、考えようによっては当たっている。
声を掛けてはくれないが。

「当たってる?」
「そうよ」

その人の存在自体が重要なんだ。

(No.1322-2へ続く)

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