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[No.1317-2]追いかける少女

No.1317-2

「待ってあげたらいいのに」
「当然、そう思うよな?」

多分、最初はそうだったと思う。
ただ、それが続いたんだろうとも思う。

「それって親の問題?」
「さぁ、どうだろうね」

と言いつつも何となく答えを持っている。
わずか1分ほどの差に答えがある。

「1分に?」
「そうだよ」

その女の子はわざと遅れているのだ。
出発時刻に。

「それって変じゃない?」
「だったらなんで小走りになるの?」

その疑問ももっともだ。
わざと遅れて、後から追いかける・・・確かに変だ。

「簡単に言えば」
「シャイなんじゃないかな」

当り前だが8時前に皆が集合する。
でも、かなり前から来ている人も居るはずだ。

「照れ屋さんなんだ・・・」

だから、皆が動き出してから合流しようとする。
それなら、さほど会話を必要としない。

「昔の僕と同じだよw」
J1317
(No.1317完)
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