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[No.1320-1]降ってきたらどなたでも

No.1320-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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通勤途中の一角にそれはある。
誰が設置したか分からないが・・・。

「それ知ってる!」
「確か1年前くらいからだよね?」

私の記憶でもそれくらいだ。
1年前くらいにそれが置かれていた。

「誰が置いたんだろうね?」
「さぁ・・・それは不明」

あるときから傘が数本置かれるようになった。
ゴミ箱ような傘立てと共に。

「まぁ、有り難いんだけど」
「使う気にはならないよね」

その傘立てにはこう書いてある。
“降ってきたらどなたでも”

「確かにw」
「使った途端、料金を請求されそうw」

もちろん、そんなことはない。
でも、そんな怪しげな雰囲気はある。

「置いた人に怒られるわよw」
「だねw」

善意だとは分かっている。
余った傘を無償で提供したのだろう。

(No.1320-2へ続く)

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