« [No.1315-1]無言の伝言 | トップページ | ホタル通信 No.598 »

[No.1315-2]無言の伝言

No.1315-2

「で、入れてくれたの?」
「入れないわけにはいかないだろ!?」

直接、頼めばいいのにいつもそうしている。
洗面台の上に、ちょこんと置く。

「あらためてありがとう!」
「はいはい」

でも、直接言われるより何だか面白い。
入れろと言われたわけじゃないのに入れている。

「そこがあなたのいいとこじゃん!」
「利用するなよw」

無言の伝言、僕はそう呼んでいる。
置いてあるだけで伝わる。

「以心伝心ってやつ?」
「嬉しそうに言うんじゃないよw」

と言いつつ、楽しんでいる自分もいる。
それに、褒められて嬉しい。

「詰め替えはどうだった?」
「そろそろ、無くなりそうだよ」

詰め替えの量の把握も僕の担当だ。
まぁ、必然的にそうなるのだが。

「分かった!」
「明日、買ってくる」

そして詰め替えが補充される。

「これからもよろしく!補充係さん!」
「何だよ、それw」
J1315
(No.1315完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| |

« [No.1315-1]無言の伝言 | トップページ | ホタル通信 No.598 »

(052)小説No.1301~1325」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« [No.1315-1]無言の伝言 | トップページ | ホタル通信 No.598 »