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[No.1296-2]バイト君

No.1296-2

「たしかに高校生っぽいね」
「でしょ?」

返事が出来なかったわけじゃない。
単に慣れの問題だ。

「私たちだってそうだったよね?」
「新入社員のころは」

どう返していいか分からない。
相手の行為に対して。

「だから彼もそうだと思う」
「でも、嬉しそうで良かった」

私もようやく素直にお礼を言えるようになった。

「そりゃそうでしょ」
「こんな美人に声を掛けられたらw」

もちろん、本気で言ってるのではない。
いじっているのだ。

「はいはい」
「そうでしょうね!」

友人のいじりはさておき、心が洗われるようだ。
忘れていたものを思い出すようでもある。

「大袈裟ね」
「そうでもないわよ」

どんな仕事でも一生懸命にやる。
その姿勢は見習いたい。

「今の仕事に不満でも?」
「そうね、あなたが居るからねw」
J1296
(No.1296完)
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