[No.1296-1]バイト君
No.1296-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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よく行く大型スーパーでたまに見掛ける。
多分、バイトだと思う男子を。
「男性じゃなくて男子?」
「うん、若い子だから」
ただ、マスク越しなので断言はできない。
あくまでも個人的な見立てだ。
「で、好きになったわけだ?」
「違うわよw」
担当としては買い物かごの回収係のようだ。
その瞬間しか見ていないけれど。
「なんか、いいのよね」
「誠実さが伝わってくると言うか」
たかが回収、されど回収だ。
丁寧に回収して回っている。
「それだけで?」
「ううん、この前・・・」
彼と話す機会が巡ってきた。
もちろん、ちゃんとした会話ではないが。
「私がかごを戻そうとしたら」
「直接、回収してくれて」
お礼を言うと照れくさそうにしていた。
「それだけ?」
「そうよ」
それで十分だった。
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