[No.1292-1]母の晴れ舞台
No.1292-1
登場人物
男性=牽引役 女性=相手
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実家の箪笥の上に一枚の写真が飾られている。
「何の写真?」
「まさか・・・元彼の?」
無神経な俺でさえ飾る場所は選びたい。
もし、そうだとしたら。
「なわけないだろ」
「しかも実家だろ?」
冗談なのかマジなのか。
それともやきもちなのか・・・。
「やきもち?違うわよw」
「あなたのことだから・・・」
実家に置き忘れてきたと言いたいらしい。
さすのが俺もそれはない。
「あのな・・・」
「母の写真だよ」
ここは早めに結論を言った方が得策だ。
元彼の話を広げられないためにも。
「お母さんの?」
「あぁ、見たことがない姿のな」
聞いたことはあった。
俺が実家を離れた辺りから日本舞踊を習い始めたことを。
「そうなんだ~」
「じゃぁ、着物姿・・・ってことね?」
簡単に言えばそうだ。
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