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[No.1291-1]巡る

No.1291-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
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かれこれこれで何軒目だろう。
ミュージアムと呼ばれる施設を巡るのは。

「そうね・・・」
「5軒目・・・かな?」

思い出しながら指を折ってみる。
1、2・・・確かに5軒目くらいだ。

「去年、行った・・・面白かったね!」
「チョコレートが大変なことになったよなw」

帰省中、台風の影響で1日滞在が延びた。
そのついでにそのミュージアムを訪れた。

「そうそう!」
「だってチョコが出てこないもんだもんw」

ハンドルを回すと1枚、チョコが出てくる。
でも、回しても出てこなかった。

「だから何度も回したら」

今まで詰まっていた分が出てきた。
20枚ほど。

「びっくりしたよね!」
「それもあるけど・・・」

おひとり様、1回転、1枚。
ハンドルの近くにはそう書いてあった。

「罪悪感が・・・ね」
「わざとじゃないけど」

戻すわけにも行かず、やむなくいただくことにした。

(No.1291-2へ続く)

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