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[No.1280-1]あの日の私

No.1280-1

登場人物
女性=牽引役  男性=相手
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台風の季節になると思い出すことがある。

「想い出?」
「微妙な想い出だけどねw」

小学生の時、大きな台風がやってきた。
今まで経験したことがないレベルの。

「そんなに人生生きてないけどね」
「当時、小学生だもんな」

実家のすぐそばに大きな川が流れていた。
それも2本もの川が。

「たしか、川に挟まれたよな?」
「そうだよ」

その川の土手が決壊寸前になったらしい。
それを後から聞いた。

「そんな状態だったから」
「避難することになったんだよね」

通っていた小学校に避難した。
家族と共に。

「とは言っても父は避難しなかったんだけど」
「えっ?なんで?」

それについては時代が時代だったと思う。
そんな言葉で片づけたくはないけど。

(No.1280-2へ続く)

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