[No.1283-1]ボス猫の心変わり
No.1283-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
-----------------------------
「ん?」
今日はやけに距離が近い。
それにいつもより逃げるスピードも遅く感じた。
「ボス猫?」
「私がそう呼んでるだけ」
住んでる集合住宅に一匹の野良猫が棲みついている。
野良猫と言えども我々が思うそれとは違う。
「いわゆる日本猫じゃなくて」
「なんて言えばいいのかな」
飼っていたとすればまさしく血統書付きの猫だ。
毛並みも優雅で、お嬢様の気品がある。
「オスかもしれないけどw」
「あははw」
なのにボス猫と呼んでいる。
そんな風格を持ち合わせているからだ。
「それが今日・・・」
駐輪場でバッタリと出会った。
でも・・・。
「逃げないんだよね」
「距離にして2メートルくらいだったのに」
警戒心が強く、近付くことさえ許してくれなかった
それなのにいきなり距離が縮まった。
最近のコメント