[No.1268-2]決死のミミズ
No.1268-2
「相変わらず独特な感性ね・・・」
「そう?」
一匹ならいざ知らず、見える範囲でも両手近くいる。
「ミミズにフィーチャーするの凄くない?」
「あんたの言い方も相当なものよ」
彼らを駆り立てたものは何だったんだろう。
土の中にいれば死なずに済んだだろうに。
「何かあったんだろうね」
「こんなにたくさん出てきてるんだから」
居場所を追われた・・・。
そんな感じもしなくはない。
「大袈裟ねw」
「でも、可能性は否定できないわね」
いずれにしても、決死の覚悟だったに違いない。
新天地を求めて道を渡る・・・。
「そこで力尽きた・・・か」
「何だか切なくなってきたよ」
人知れず壮大な物語があった。
・・・ということにしておこう。
「それはそれとしてもう行かなきゃ遅れるわよ」
「・・・だね」
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