[No.1270-1]迷子のかるがも
No.1270-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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どこからか鳥の鳴き声が聞こえる。
聞いたことがあるような、ないような・・・。
「ほんまや・・・」
「聞いたことがある」
専門家ではないが、何となく不安気に聞こえる。
その鳴き声が。
「あれ、見てん!」
「・・・かるがも?」
ひな鳥イコール、かるがもだ。
水鳥と言えばそれ以外、選択肢はない。
「そうみたいやな」
「近付いてみる」
驚かせないように近付いてみた。
やはり、かるがもの雛に間違いない。
「結構、小さいよな?」
「うちもそう思う」
テレビで見掛けるよりもかなり小さく感じる。
生まれたばかりかもしれない。
「・・・いないよな?」
「・・・せやね」
かるがもと言えば、アレだ。
親鳥がひな鳥を引き連れて・・・。
「・・・やっぱり、いない・・・」
子の姿は見えども親の姿はどこにもない。
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