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[No.1261-1]たまには追い風

No.1261-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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「前に話したこと、覚えてる?」
「何よ、唐突に・・・」

以前、友人にあることを話した。
ある理不尽なことを。

「理不尽・・・」
「もしかして・・・向かい風のこと?」

さすが友人、察しがいい。
理不尽の一言でそれが何か当ててきた。

「そう!その向かい風のこと」
「で、その風がどうしたって?」

昨日の会社帰りのことだ。
いつもの通り、自転車を漕いでいた。

「また向かい風が?」
「そうなんだけど今回はちょっと違うの」

そう、今まではどの方向に進んでも向かい風になる。
それが理不尽、極まりない。

「違う?」
「今回は・・・」

追い風になった。
不思議なくらい。

「・・・なら良かったじゃん」
「そうなんだけど!」

それが何とも気持ちよかった。

(No.1261-2へ続く)

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