[No.1261-1]たまには追い風
No.1261-1
登場人物女性=牽引役
女性=相手
-----------------------------
「前に話したこと、覚えてる?」
「何よ、唐突に・・・」
以前、友人にあることを話した。
ある理不尽なことを。
「理不尽・・・」
「もしかして・・・向かい風のこと?」
さすが友人、察しがいい。
理不尽の一言でそれが何か当ててきた。
「そう!その向かい風のこと」
「で、その風がどうしたって?」
昨日の会社帰りのことだ。
いつもの通り、自転車を漕いでいた。
「また向かい風が?」
「そうなんだけど今回はちょっと違うの」
そう、今まではどの方向に進んでも向かい風になる。
それが理不尽、極まりない。
「違う?」
「今回は・・・」
追い風になった。
不思議なくらい。
「・・・なら良かったじゃん」
「そうなんだけど!」
それが何とも気持ちよかった。
| 固定リンク | 0
「(050)小説No.1251~1275」カテゴリの記事
- [No.1275-2]レンズ越しの青空(2024.08.24)
- [No.1275-1]レンズ越しの青空(2024.08.22)
- [No.1274-2]学生の集団(2024.08.21)
- [No.1274-1]学生の集団(2024.08.07)
- [No.1273-2]ニセモノが好き(2024.08.04)
コメント