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[No.1260-1]量産型な私

No.1260-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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今ふうな表現かどうか分からない。
けど、表すならそれが似合う。

「私ね、子供の頃は・・・」

とにかく人と同じでなきゃ嫌だった。
同じがいいと言うより、違うことが嫌だった。

「なんか分かるような分からないような」
「私もそんな感じw」

例えば、小学生の時の裁縫セットだ。
欲しかったわけじゃないけど、皆に揃えた。

「ほら、家にあるならそれで良かったのに」
「あえて買ったんだよね」

皆と違う・・・それが嫌だった。
ただ、明確な理由はなかった。

「反抗期?」
「ではないと思う」

とにかく、人と違うことを嫌った。
ある意味、目立ちたくなかったのかもしれない。

「あるいは・・・」

人と違うことに不安を覚えていた。
何となくだけど、そんな記憶もある。

「なるほど」
「それはあるかもね」

今では到底考えられないけれど。

(No.1260-2へ続く)

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