[No.1257-2]トンボ
No.1257-2
「トンボって伝統だよね」
「大袈裟だけど」
先輩から後輩へ受け継がれる。
意外なほど真面目だった、それに関しては。
「サボることもできるけど」
「みんなちゃんとするんだよね」
先輩が怖かったからじゃない。
何ならみんな進んでやっていた。
「ほんと、遅刻はするし」
「部活以外はダメな私たちだったのにねw」
グラウンドに対する感謝の表れとも言える。
どこで身に付いたか分からないが。
「それが部活なんだよ」
「そうかもしれないね」
グラウンドの整備が終わって部活も終わる。
そしてグラウンドを静かに後にする。
「ほんと青春だったね」
「その後もでしょ?」
そう・・・その後の寄り道も楽しかった。
カラオケにカフェに・・・他にも色々と。
「そうだったわね!」
その変わりようと言ったら・・・。
グラウンドの女神はどこに行ったのやら。
「いつの間にか、女神になってるw」
「いいじゃんw」
彼らもそうなんだろうか・・・。
整備が終わるのを見つめる私たちが居た。
(No.1257完)
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