[No.1248-1]なぞ解明
No.1248-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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それは猫特有の行動だと思っていた。
お互いの縄張りを尊重しあっているのだと。
「違うの?」
「そうみたい」
通学路にいわゆる地域猫が居る。
たぶん、十匹くらいは棲み付いていると思う。
「じゃあ、なに?」
「どうやら、エサをくれる人を待ってたみたい」
夜、彼らは一定の距離を保ち座っている。
まるで縄張りを主張するかのように。
「だよね」
「私もずっとそう思ってた」
部活で帰りが遅くなってしまった時があった。
その時、ある光景を目にした。
「エサをやってたのね?」
「そう!」
ある女性がエサを与えていた。
次から次へと猫たちに。
「それを見た瞬間」
「これか!と思った」
彼らは意味もなくたたずんでいたわけじゃない。
立派な理由があったのだ。
「立派ねぇw」
「彼らにとってはそうだよ」
ある意味、生きるか死ぬかの瀬戸際でもあった。
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