« [No.1249-1]心強く | トップページ | ホタル通信 No.565 »

[No.1249-2]心強く

No.1249-2

「それって・・・」
「そうだよ」

もちろん、持ち直す場合もあるだろう。
ただ、母の場合は違った。

「静寂は」
「そのまま死を意味してる」

病室は静寂以上に静寂だった。
時間さえも止まっていた。

「でもさ」
「色々な感情が交差して」

不適切かもしれないが肩の荷が降りた気がした。
でも、それは自分のことではない。

「お母さんだよね?」
「そうだよ」

もう苦しまずに済む。
限界まで頑張ったからだ。

「反面、まだ生きてて欲しいという感情も」
「分かるよ」

一体何が正しいのだろうか?
そもそも正解なんてあるのだろうか?

「今でもそう考えることがあるよ」
J1249
(No.1249完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| |

« [No.1249-1]心強く | トップページ | ホタル通信 No.565 »

(049)小説No.1226~1250」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« [No.1249-1]心強く | トップページ | ホタル通信 No.565 »