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[No.1241-1]懐かしの三輪車

No.1241-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
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「懐かしいな」

目の前を三輪車が横切って行った。

「私、初めて見たかもしれない」
「そうなの?」

三輪車と言っても幼児の・・・ではない。
大人が乗る三輪タイプの自転車だ。

「うん、逆に新鮮w」
「かもな」

懐かしいのには理由がある。
単にレトロだけではない。

「理由?」
「あぁ、小さい頃、母が乗ってたことがあって」

そんなに長い期間ではなかったと思う。
でも、一緒に買い物に出掛けたものだ。

「ほら、普通の自転車より」
「荷物が積めそうだろ?」

前輪が二輪で、そこにかごが付いている。
かごの重心は低く、安定性は抜群だろう。

「でも、なんで見かけなくなったのかな?」
「さぁ、それは僕にも分からない」

ただ、思うことはある。

「なに?」
「運転のクセというか・・・」

子供の頃、何度かそれに乗ったことがあった。
その時の感触を今でも覚えている。

(No.1241-2へ続く)

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