« ホタル通信 No.557 | トップページ | [No.1234-2]初めての挫折 »

[No.1234-1]初めての挫折

No.1234-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
-----------------------------
実家の近くにそろばん教室があった。
教室と言っても、プレハブ小屋で質素な作りだった。

「小屋だけは今でもあるんだよな」
「さすがにそろばん教室はやってないけど」

その小屋も何度か建て替えられているはずだ。
記憶にあるそれと今は違うからだ。

「通ってたの?」
「あぁ、何でか分からないけど」

多分、自分から行きたいと言ったと思う。
近所の子供らも通っていたから。

「当時はそろばんが流行ってたし」
「そうなの?」

小学校の授業でもあった気がする。
曖昧な記憶ではあるが。

「多分、そろばんよりも」
「教室自体が珍しかったんだと思う」

習うより、通うことに価値を見出していた。

「子供らしいねw」
「でも、一応、勉強はしたぞ」

2級を取得し、1級で挫折した。

(No.1234-2へ続く)

| |

« ホタル通信 No.557 | トップページ | [No.1234-2]初めての挫折 »

(049)小説No.1226~1250」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ホタル通信 No.557 | トップページ | [No.1234-2]初めての挫折 »