« [No.1240-1]冬の終わり | トップページ | [No.1241-1]懐かしの三輪車 »

[No.1240-2]冬の終わり

No.1240-2

「口話悪く言えば・・・」
「面倒になったからかな?」

会えない時間が苦ではなくなった。
むしろ、肩の荷が下りた気分だった。

「肩の荷ってw」
「笑わないの!」

でも本当にそうだった。
ホッとしたと言うか・・・。

「無理してたんじゃないのか?」
「・・・かもしれないね」

どちらかが連絡をすれば状況は変わったはずだ。
でも、お互い行動を起こさなかった。

「そうなると意地の張り合いと言うか・・・」
「だよな」

張る意地なんてなかったはずなのに。

「まぁ、そんなもんじゃないのか?」
「無責任な言い方だけど」

結局、別れを切り出すこともなく卒業を迎えた。
だから、正確には別れていないことになる。

「なるほど」
「そこは笑ってよw」

冬の終わりになると思い出してしまう。
ただ、彼に未練があるわけではない。

「青春とはそんなもんだろ?」
J1240
(No.1240完)
読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ
ブログランキングへ にほんブログ村 小説ブログ 短編小説へ web拍手 by FC2

| |

« [No.1240-1]冬の終わり | トップページ | [No.1241-1]懐かしの三輪車 »

(049)小説No.1226~1250」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« [No.1240-1]冬の終わり | トップページ | [No.1241-1]懐かしの三輪車 »