[No.1240-2]冬の終わり
No.1240-2
「口話悪く言えば・・・」
「面倒になったからかな?」
会えない時間が苦ではなくなった。
むしろ、肩の荷が下りた気分だった。
「肩の荷ってw」
「笑わないの!」
でも本当にそうだった。
ホッとしたと言うか・・・。
「無理してたんじゃないのか?」
「・・・かもしれないね」
どちらかが連絡をすれば状況は変わったはずだ。
でも、お互い行動を起こさなかった。
「そうなると意地の張り合いと言うか・・・」
「だよな」
張る意地なんてなかったはずなのに。
「まぁ、そんなもんじゃないのか?」
「無責任な言い方だけど」
結局、別れを切り出すこともなく卒業を迎えた。
だから、正確には別れていないことになる。
「なるほど」
「そこは笑ってよw」
冬の終わりになると思い出してしまう。
ただ、彼に未練があるわけではない。
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