[No.1226-1]置き土産
No.1226-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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「また来てるよ!」
彼女のヒステリックな声が聞こえる。
同時に、あの鳥の鳴き声も。
「スズメだろ?別にいいじゃん」
「良くない!」
生き物が嫌いなわけではない。
けど、なぜかしら生き物に風当たりが強い。
「ベランダで休んでるだけだろ?」
「だって・・・」
よほど嫌な経験をしたのだろうか?
今まで聞いたことはなかったが。
「スズメに突かれたとか?」
「まさか!」
それならフンでも落とされたのだろうか?
「もしかして・・・・」
「・・・じゃないわよ!」
僕の表情を見てすぐにピンと来たようだった。
「じゃ、なんで?」
「別に理由はないわよ」
ゆで卵は好きだけど生卵はダメと同じだろうか?
例えがかなり雑だが・・・。
「そうね・・・そんな感じかな?」
「どんな感じだよ!?」
僕らの会話をよそに、今もベランダで鳴いている。
チュンチュンと。
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