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[No.1227-1]どぶ掃除

No.1227-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
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「どぶ掃除って知ってる?」
「・・・何となくわかるわよ」

実家に向かう道沿いに小川が流れていた。
道沿いゆえにコンクリートの川が。

「子供の頃さぁ・・・」

1年に1度、その川を掃除していた。
つまり、どぶ掃除だ。

「どぶ・・・って最近聞かないよね?」
「確かにな」

当時、生活排水を流してたと思う。
土地柄、下水が整備されていなかったからだ。

「だから、まさしく“どぶ”だったんだよ」
「小川と言えば聞こえはいいけどなw」

川底のヘドロをスコップでさらい、道路に広げる。
これを延々と続ける。

「どれくらい?」
「50メートルくらいかな」

だからと言ってこれが嫌いだったわけじゃない。
これも一種の町内のイベントだった。

「今もやってるの?」
「ううん、もうやってないよ」

実家を離れてから数年後に下水が整備された。
同時に“小川”の役目も終わることになった。

(No.1227-2へ続く)

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