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[No.1216-1]緑のブローチ

No.1216-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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「ん?素敵なブ・・・!?」
「いやぁぁーーー!」

大阪出身の友人らしいノリ突っ込みだろうか。
朝から何やら騒がしい。

「どうしたの?」
「ど、どうしたの?じゃないわよ!」

友人が私の胸元を指さす。

「あれ・・・これ」
「カメムシじゃん!」

体長1.5cmほどのカメムシがくっ付いている。
鮮やかな緑色がとても綺麗だ。

「綺麗・・・ってそこ!?」
「驚かないの?」

なるほど・・・。
一般的な女子はここで驚く必要があるわけだ。

「いや・・・冷静すぎでしょ・・・」
「だって、嫌いじゃないもん」

実家が田舎だけに、カメムシなんて見慣れている。
よく家の中に入ってきたものだ。

「入ってきたって・・・」
「なに感傷に浸ってるのよw」

呆れ顔を通り越して笑ってしまっている。

「今年は大発生してるみたいだよ」

確かそんな話題がニュースで流れていた。

(No.1216-2へ続く)

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