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ホタル通信 No.548

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.511 手を振る子供
実話度:★★☆☆☆(40%)
語り手:女性

電車に向かって手を振る子供・・・こんなシーンは今でもよく見掛けます。

この話はそんなワンシーンを、3年前の失恋に結び付けたものです。ワンシーンと失恋話は本当ですが、失恋した時期やそれが駅で繰り広げられていることは事実ではありません。駅と別れの相性が良いので、そう展開させることにしました。
電車に向かって手を振る子供の無邪気さにかなうものはありません。また、それに応える運転手さんや車掌さん・・・さっき、駅と別れの相性が良いとは書きましたが、それ以上に温かい出会いも待っています。

別れと出会いと言う、全く異なる温度感を持つものが、同時に駅で繰り広げられている。特段、珍しくはないかもしれませんが、不思議な気持ちにならざるを得ませんでした。温かいシーンを目にしながら、私の心の中は冷たい過去を思い出していたわけです、ある意味、ホラーですよねw
ラストの子供と目が合い・・・のシーンは実際には起こっていないものの、心の中ではそんなことを想像しながら、この一連の経験を締めくくっていたわけです。

忘れてしまう小説もあれば今でもよく覚えている小説もあります。この小説は後者で、今でもその光景や心境を覚えています。
Jt548
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