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[No.1207-1]野良猫のプライド

No.1207-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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通勤経路に遊歩道のような道がある。
そこに野良猫が結構棲みついている

「でも完全な野良猫じゃなくて」
「かと言って地域猫でもなくて」

緩く地域に見守られているという感じだ。
誰かがエサをあげても見て見ぬふりをしている。

「何だか・・・いいね、それ」
「うん、そう思う!」

無責任・・・と言う声も聞こえて来なくもない。
でも、見守る人は多く、差し伸べる手も多い。

「猫たちも上手く縄張りを確保してるみたいだし」
「ただ、面白いのが・・・」

縄張りがある以上、行動範囲はそれほど広くない。
そのこともあって、あることを良く見掛ける。

「あること?」
「そう!あること」

彼らは、彼らなりにお気に入りの家があるらしい。
玄関先やその近くで何かを待っている。

「まぁ、何かと言っても」
「ご飯でしょw」

そう・・・ご飯をもらおうとして待っている。
ただ、鳴いてねだっているわけではない。

「静かにその時を待っているような」

その姿が何とも愛おしい。

(No.1207-2へ続く)

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