[No.1204-2]線路に咲く花
No.1204-2
「これから花が咲くのかしら?」
「・・・どうだろうね」
でも、花が咲きそうな雰囲気がある。
何の根拠もないが。
「咲いたらすごいよね!」
「線路に咲く・・・花、なんてね!」
“映え”はしないかもしれなが、“萌え”はしそうだ。
少し寂し気な雰囲気も加わって。
「どんな花が咲くのかしら?」
「希望は・・・白かな」
線路内を色で表すと“茶色”だ。
線路自体はもちろん、石も褐色の物が多いからだ。
「そうね・・・白がいいね」
それが雑草なのか花なのか分からない。
でも、その生命力には驚かされる。
「電車にあれされない?」
「大丈夫だよ」
線路と線路の間に生えている。
というか、だからこそ生き残ったと言える。
「楽しみがひとつできた気分」
「ほんと、何気ないことなのに」
線路に咲く花・・・。
それがたとえ雑草だとしても。
(No.1204完)
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