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[No.1200-1]道なき道を行く

No.1200-1

登場人物
女性=牽引役  女性=相手
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「ここ、通れるみたいね」
「ほんとだ」

一刻でも早く照りつける日差しを避けたい。
そのために、ショートカットできる道を見つけた。

「ここから公園内に入れそうよ」

大袈裟に言えばけもの道だ。
何人も人が通ったことで道が出来たようだ。

「足元、気を付けてね」
「木の根が張ってるようだから」

時々、このような道を見つける。
まぁ、ずるいと言えばずるい道なんだが・・・。

「やっぱり、木陰は涼しいね」
「この道、開拓した人、神!

木々を縫うように道が続いている。
今の私達の状況を知っているかのように。

「そうだよね」
「誰かが最初の一歩を踏み出さないと・・・」

道は生まれなかっただろう。

「それに、これに続いた人も」

確かに一人では道は作れない。
何か月も何年も掛けて、この道は生まれたのだろう。

「何だか壮大な話をしてる?私たち?」
「かもしれないw」

日差しを避けたつもりが話は何だか熱くなってきた。

(No.1200-2へ続く)

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