[No.1196-1]何で磨くの?
No.1196-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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「何してるの?」
「ん?ご覧のとおりだよ」
見ての通り、すももを磨いている。
「そうなんだけど、なんで?」
「なんでと言われても・・・」
指摘されてあらためて思った。
なんで僕はすももを磨いているのかと。
「無意識?」
「いや、そこまでじゃないけど」
自然とそうしてしまう。
きっかけは多分、アレだろう。
「きっかけがあるの?」
「あぁ、小学生の時・・・」
給食にまれにすももが出てきた。
その時、誰からともなく、すももを磨き始めた。
「なんでぇ~?!」
「こっちが聞きたいくらいだよw」
僕の記憶ではこうだ。
すももの色は基本、ワインレッドだけど差がある。
「まぁ・・・そうよね」
「ほら、これなんか」
かなり色が薄い。
「味に差があるかは別にして」
「とにかく色が濃いのが人気だった」
ただ、選ぶことは出来なかった。
あくまでも給食係が配ってくれるのを待つだけだった。
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