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[No.1194-2]風に吹かれて

No.1194-2

「知ってる?ゴーヤって案外、茎は細いのよ?」
「そうなの?あんな大きな実を付けるのに?」

私も最初、そう思った。
グングンと育ち始めても、茎の太さはそれほど変わらない

「でも、細くないと」
「風で揺れないのよね」

もし、茎が太くしなやかではなかったのなら・・・。
ツルはネットや支柱に気付けないはずだ。

「つまり・・・風で揺れるから、その時に?」
「多分、そうだと思う」

風で揺れ、ツルが周辺物に触れる。
それで、巻き付けられる場所を探り当てていると思う。

「まぁ、調べたわけじゃないけどねw」
「でも、理にかなってるよ」

確かに自然界にはそうことが多いと聞いたことがある。
だからこそ、茎はそれほど太くならない。

「ほんと、よくできた話よね」
「真剣に研究してみたらどう?」

それもいいかもしれない。
ツルは一種のセンサーと言えるだろう

「何かに応用できるかもしれないよ?」
「あははwでも、可能性はゼロじゃないよね」

彼らはツルで何を感じとっているのだろうか。
確かめたくなる。

「私にも巻き付いてくれるかしら?」

(No.1194完)
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