[No.1187-1]ネッチン
No.1187-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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「なぁ、“ネッチン”を知ってる?」
「それって最近流行の?」
何かと勘違いしているが、それは聞くまい。
ただ、早々に訂正しておきたい。
「遊びの名前だよ」
「ドッジボール、みたいな」
ネットで検索すると辛うじて名前が出てくる。
遊び自体はそこそこ知られてはいるようだが・・・。
「遊び?そんな遊びあったっけ?」
「まぁ、地域差はあるとは思うけど」
遠い記憶ではこうだ。
地面に田んぼの“田”を書き、それぞれに位を付ける。
「くらい?」
「順序というか、強さね」
一番強いのが王、これに大中小と続く。
つまり、小が一番弱い。
「ルールは?」
「簡単に言えば、下剋上かな」
例えば小が中にボールを打ち込む。
それをどこかに打ち返せなければ、順位が入れ替わる。
「小が中に、中が小に?」
「そう!まさに下剋上だろ?」
つまり、全ての位にこのルールが適用される。
「じゃあ、小の人が打ち返せなかったら?」
「おっ!鋭い!」
ネッチンの魅力はここにあるのかもしれないからだ。
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