[No.1184-1]ラベンダー畑にて
No.1184-1
登場人物男性=牽引役
女性=相手
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「今年はどうするの?」
「今年も持って行くよ」
もうすぐ母の日だ。
3年前までは毎年花を送っていた。
「そっか・・・それがいいよね」
「だろ?」
仕事の都合で遠くで暮らしていた。
だから、母の日に実家に行けなかった。
「まぁ、今でも4時間近くは掛かるけどねw」
「そんなに!?」
道中、目立たぬように実家の近くの店で花を買う。
「照れ屋さんね」
さすがに花を持ってウロウロするのは気が引ける。
それに、花が傷んでも困るし。
「確かに・・・一理あるわね」
「地産地消だよ」
やや意味が違うが、そんな気持ちもある。
少しでも地元に貢献したいと。
「随分と地元想いなのね?」
「不思議とそんな気持ちになるんだよな」
実家に居た時は1ミリも感じなかった感情だった。
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