[No.1182-2]666
No.1182-2
「ノルマが・・・ねぇ~」
営業職ならではの悩みだろう。
「休日くらい、数字を忘れましょ!」
「あなたが言うw」
確かに数字の話題を振ったのは私だった。
「そ、そうよね・・・」
「冗談よ!逆に気晴らしが出来たわ!」
それなら有難い。
「ちなみに、さっきの“794”の答え合わせしない?」
「えっ・・・いいわよ」
アレしかない。
アレ以外・・・ないはずだ。
「せーの!」
友人が音頭をとる。
「平安京!」
「平安京!」
見事、一致した。
「やっぱりね!」
「だって、これしかないじゃん!」
“794”はこれ一択だろう。
「それより、ちょっと急がない?」
「あっ!ほんとだ!」
もう、ひとりの友人と会場で待ち合わせている。
急いで改札を抜けた・・・その瞬間。
「えっ!残高666円・・・」
「それって!」
| 固定リンク | 0
「(048)小説No.1176~1200」カテゴリの記事
- [No.1200-2]道なき道を行く(2023.07.27)
- [No.1200-1]道なき道を行く(2023.07.26)
- [No.1199-2]お弁当の絵文字(2023.07.23)
- [No.1199-1]お弁当の絵文字(2023.07.22)
- [No.1198-2]マーマレード(2023.07.20)
コメント