[No.1181-1]桜吹雪
No.1181-1
登場人物
女性=牽引役 女性=相手
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その瞬間に出会えそうで出会えないもの・・・。
これもそのひとつだと思う。
「わぁ~」
感激のあまり、つい声が漏れてしまった。
「ん?頭や肩に何かついてるよ?」
教室に入るなり、友人から指摘された。
「・・・花びらじゃん」
「桜かな?」
その言葉を聞いてすぐにピンときた。
ついさっき、桜の木の下を通ってきたからだ。
「そっか、さっきのアレで」
「何よ、アレって?」
学校へ続く桜並木は、4月上旬が見ごろだ。
中旬を過ぎる前には散り始める。
「桜が・・・ね、こう・・・なんて言えばいいのかな?」
単に桜が散っているのではない。
いや・・・散っているというより、舞っている。
「それ・・・アレじゃない?」
「なんて言ったかな・・・」
この場合、語彙力のなさと言えばいいのだろうか?
2人とも言葉が出てこない。
「ほら、アレよ!」
「昔、時代劇でも出てきた・・・」
その瞬間、二人とも気付いた。
「桜吹雪!」
「桜吹雪!」
そして、同時に答えにたどり着いた。
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