[No.1182-2]666
No.1182-2
「ノルマが・・・ねぇ~」
営業職ならではの悩みだろう。
「休日くらい、数字を忘れましょ!」
「あなたが言うw」
確かに数字の話題を振ったのは私だった。
「そ、そうよね・・・」
「冗談よ!逆に気晴らしが出来たわ!」
それなら有難い。
「ちなみに、さっきの“794”の答え合わせしない?」
「えっ・・・いいわよ」
アレしかない。
アレ以外・・・ないはずだ。
「せーの!」
友人が音頭をとる。
「平安京!」
「平安京!」
見事、一致した。
「やっぱりね!」
「だって、これしかないじゃん!」
“794”はこれ一択だろう。
「それより、ちょっと急がない?」
「あっ!ほんとだ!」
もう、ひとりの友人と会場で待ち合わせている。
急いで改札を抜けた・・・その瞬間。
「えっ!残高666円・・・」
「それって!」
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