[No.1166-1]粋な客
No.1166-1
登場人物女性=牽引役
女性=相手
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「昨日、粋なお客さんが居たんだよ」
朝、同僚が前振りもなく話しかけてきた。
「いきな・・・って、あの?」
「他にあるの?」
あまり聞くことがない言葉だ。
私自身、一度でも使ったことがあるだろうか?
「昨日ね、ファストフード店でランチしてたら・・・」
店員がお客さんに何やら説明を始めたらしい。
「どうやら、料金を間違えたらしくて」
品物を安く提供してしまったらしい。
本来、800円のところを700円で・・・というように。
「で、本来は800円ですよ」
「今回は差額を請求しませんが・・・と」
店側の“嫌味”ではないことは分かる。
次、買いに来た時に揉める原因になるからだ。
「そうそう!」
「前は700円だったのに!ってね」
だから、あえて説明したのだろう。
「どうやら新人さんのミスだったみたい」
店長らしき人と二人で説明していたからだ。
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