[No.1157-2]ルージュの伝言
No.1157-2
「それから?」
「私の家の方が少し遠かったんだけど」
彼が送って行くと言ってくれた。
夜も遅いし、それにかなり酔ってもいたし・・・。
「女子にはうれしいよね!」
「だよね!」
それにもっと彼と話をしたかった。
だから、余計にうれしかった。
「それなら別れが寂しくなるね」
「たかが飲み会の帰りだけど」
そう・・・まさしく友人が言った気持ちになった。
このまま何もなく・・・。
「何だか大人な展開?」
「あははw残念ながら違う」
自宅前で少し話したあと連絡先を交換することになった。
まぁ、よくある展開だけど。
「王道ねw」
「でもね・・・ここからちょっと独特なの」
当時、お互い携帯・・・スマホを持っていなかった。
「えっ!?そうだったの」
「うん」
だから、メモ帳に電話番号を書こうとした。
でも、筆記用具を持っていなかった。
「それで仕方なく・・・口紅で」
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