[No.1151-2]彼女が僕の・・・
No.1151-2
「今日は何にしたの?」
「いつものよ」
一番人気のハンバーガーを注文したらしい。
「それ好きだよな」
「美味しいからね!」
他愛無い話をしながらストローの袋を開ける。
僕と彼女、それぞれが。
「はい!」
「ありがとう!」
彼女がコーラを僕に渡す。
僕は僕で彼女にコーヒーを渡す。
「コーラなんて久しぶりだな」
「そうよね、いつもアイスティーだもんね」
そうこうしているうちに、ハンバーガーが届いた。
冷めないうちに、二人ともパクつく。
「安定の旨さだね!」
「言えてる!」
それにしても・・・彼女は気付いているのだろうか?
自分がしている行為に。
「ん?なに?」
「な、なんでもないよ」
僕は彼女のコーヒーにストローをさす。
彼女は彼女で僕のコーラにストローをさす。
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