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[No.1153-1]美味しい方

No.1153-1

登場人物
男性=牽引役  女性=相手
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「糖度は12.5度だって!」

そう言うとみかんをテーブルの上に2つ置いた。

「それなら甘い方だね」
「それにしても最近のみかんは・・・」

質の向上もあるが店側の努力もすごい。
糖度の表示までしてくれる。

「だよね!ほんと助かるわ」

昔はこうはいかなかった。
普通のみかんの味は普通かそれ以下だった。

「すっぱいのが当たり前で」
「味も薄くてさ」

今は、すっぱくても味が濃い。
よほどのことがない限り、ハズレには当たらない。

「そうそう!」
「じゃ、食べますか」

彼女がみかんをむき始めた。
僕と彼女の分を。

「これは期待できそう!」
「実がプリプリしてる」

彼女曰く、外側の皮が薄いのは味が濃いらしい。
あくまでも彼女の経験らしいが。

「もうひとつは・・・」

今度はもうひとつをむき始めた。

(No.1153-2へ続く)

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