[No.1142-2]だよね?
No.1142-2
(・・・どうして)
再度、記事を読み直して見た。
でも、何度見てもその事実が変わるものではない。
「・・・あっ」
「えっ!?」
思わず驚きの声が出てしまった。
記事の内容以外にあることに気付いたからだ。
「何だよ、この日付・・・」
つい“日付”に八つ当たりしてしまった。
なんと、この記事は二年も前の記事だった。
(そんな・・・)
すでに二年前に退社していた可能性がある。
そのことを全く知らずにいた。
「一言あっても・・・」
その矛先が彼女に向いてしまった。
多少なりとも交流があった仲だったこともある。
(いやいや・・・違う!)
(なに考えてるんだ、俺!)
俺に報告する義務も必要もない。
それは彼女なりの去り方だったのだろう。
「そっか・・・辞めたんだ・・・」
ようやく落ち着いて考えることができるようになった。
それまで冷静さを失っていたからだ。
「まぁ、彼女ならなんとかなるさ」
「だよね?」
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